日本にいる時は、「うなぎが食べたくてたまらない」と思うことは滅多にないが、台北に行くとうなぎが食べたくてたまらなくなる。
それは、肥前屋のせいである。肥前屋は台北にあるうなぎ専門店で、よく行列ができるほどの人気店である。その肥前屋を紹介してみたい。
「日本人がうなぎを食べるから、台湾人が食べられない」と言われて
仕事上つき合いのある台湾人の女性から「日本人がうなぎを食べるから、台湾人、食べられないよ」と言われたことがある。まあ、冗談でではあるが。
この時初めて台湾人もうなぎを食べることと、日本が台湾からうなぎを輸入していることを知ったのだった。うなぎの輸入先といえば中国というイメージだったので、とてもびっくりした。
ということで、うなぎの輸入について調べてみた。
平成26年6月27日に東京税関が発表した「うなぎ調製品とうなぎの輸入」によると、うなぎの輸入先は中国が圧倒的に1位であるが、2番目は台湾となっている。
成田空港の税関扱いのものに限ると、台湾が中国を逆転する。
(参考)うなぎ調製品とうなぎの輸入:http://www.customs.go.jp/tokyo/content/toku2705.pdf
統計では中国が最大の輸入先ではあるが、台湾からも少なくない量のうなぎを輸入していることが分かる。
地元の人に大人気の肥前屋
台湾人がうなぎを食べることや日本が台湾からうなぎを輸入していることなど知らない時に、台北のうなぎ専門店「肥前屋」に行ってみた。肥前屋は、うな重をメインに日本食を提供する店である。
てっきり現地在住の日本人御用達の店で、お客はほとんどが日本人かと思っていた。しかし、決してそんなことはなく、地元台湾人に人気の店であることに驚いた。
肥前屋の営業時間は、昼が11:00~14:30。その後中休みがあり、夜は17:00~21:00である。
夕方5時少し前に肥前屋に行くと、すでに開店を待つ人の行列ができているのが分かるはずだ。
肥前屋でうな重を食べるのなら、第1陣で席につけるかどうかは重要である。広めの店内ではあるが、週末ともなるとすぐに埋まってしまう。第1陣に間に合わなかった場合は、誰かが食べ終わるのを待たなくてはならない。
台湾人はサイドメニューもいろいろ注文し、時間をかけて食べるの人も多いので、食事を終えるのに意外と時間がかかるのだ。
平日は開店の5分前、週末は開店の15分前までに並ぼう
肥前屋へ平日に行く場合は、それほど心配する必要もない。夕方5時5分前に店に着くようにすれば第1陣に座れるはず。
上の写真は、開店を待つ人達の行列だが、これは木曜日で、土・日はもっとすごい。
そのため、週末の土曜日と日曜日に行く場合は、15分前までには行列に並んでおきたい。週末はかなりの混雑になる。さっさと食べたいなら、時間に余裕を持って行った方がいいだろう。
時にはメニューを持った店員が来て、行列に並んでいる内に注文を取ることがある。
店内は相席方式
営業開始の時間になったら並んでいた客が続々と店内に入る。
肥前屋の店内は居酒屋風、あるいは大衆食堂風で、4人掛け用、6人掛け用等のテーブルがある。いずれも混んでくれば相席となる。
1人で行く場合は空いた席にすぐに座ればいいが、複数人で行き、同じテーブルに座りたい時は、人数分が座れるテーブルを選ぶことができるよう、より早く並んだ方がいいかもしれない。
店のウリであるうな重は、値段からすると満足できる味だ。願わくば、もっと落ち着いて食べたいとは思うが。
サイドメニューもおすすめ
肥前屋では、うな重の他にも多数の料理が用意されている。日本の居酒屋のようなメニューだ。
天ぷらを頼んだ台湾人が、どのように食べるのか迷っていて、ソースをかけようとしたので止めたこともある。かけるなら醤油だよ、と醤油を指さしたものだ。まあ、後から天つゆが運ばれてきたのであるが…。
人気のお店で店内はせわしないが、うな重の他にもおつまみを頼むのもいいと思う。天ぷらの盛り合わせなどはおすすめである。