大きな港町というものは他の地域とは異なり独特の香りを感じるものだ。古くから海外の文化をいち早く接することができたせいか、洋風の雰囲気が自然に漂っていることが大きな理由かもしれない。
函館もこの例にもれずヨーロッパを感じる風景が多い。いや、ヨーロッパというよりは北欧と言った方がいいのかもしれない。こんな北の街の函館で北欧を感じる景色を紹介してみたい。
函館駅前広場
まずは函館駅前にある親子をテーマにした赤いモニュメント。工業デザイナーの林昌平氏の作品である。「ふれあい」をテーマにした公募の中から選ばれたものだ。
このモニュメントには特に名前はないようだが、デンマークとかにありそうな形と色をしている。
金森赤レンガ倉庫周辺
七財橋から見える金森赤レンガ倉庫
函館駅から赤レンガ倉庫群へ向かうと、最初に目にするのがツタの絡まる金森赤レンガ倉庫だ。ちょうど七財橋(しちざいばし)の辺りである。
秋には色とりどりになり、とてもきれいだ。
ツタの絡まる金森赤レンガ倉庫の奥へ進むとこのような風景になる。ベンチがあるので休憩するにもいい場所だ。
柵の前は撮影スポットになっている。
赤レンガ倉庫群
赤煉瓦の倉庫が並ぶ道はショッピングエリアである。しかし、建物のエクステリアはシンプルで、街の雰囲気を壊さないように配慮されている。街歩きが楽しい場所だ。
スターバックスコーヒー函館ベイサイド店
赤レンガ倉庫群の並びにスターバックスがある。古い倉庫を利用したのであろうか、ノルウェーのベルゲンにありそうな建物だ。店内は落ち着いた色合いの造りになっている。
2階にはテラス席があり、海を見ながらコーヒーを楽しめる。また、海沿いにはベンチもあるので、テイクアウトをして潮風を受けながら飲むコーヒーもいい。
黄色い消火栓
赤レンガ倉庫群のアクセントとなるのが黄色い消火栓だろう。
度々火災に悩まされた函館が昭和9年の函館大火をきっかけに防災都市を目指した。その一環として消火栓を設置する際に参考にしたのがアメリカだった。アメリカでは黄色い消火栓が多かったので、函館もそれに倣ったということだ。
これが函館の消火栓が黄色い理由である。
【参考サイト】
八幡坂
函館の写真と言えば函館山展望台からの夜景と八幡坂から撮られたものが多いのではないだろうか。
八幡坂の坂の上からは海と山を眺めることができ、いい風景であることは間違いない。ただし、ここから写真を撮るのは結構大変だ。撮影する人が多いからである。
八幡坂は坂の上からの風景ばかりが有名だが、坂に並んでいる建築物にも注目したい。こんなところにも北欧っぽさを感じる。
元町公園
元町公園内にあるのが旧北海道庁函館支庁庁舎。現在は「元町公園パンフレットブース」として函館観光のパンフレットが用意されている。ただし、観光案内所ではないのでスタッフはいない。
古代ギリシャの建築を彷彿させるコリント式の柱が素晴らしい。
元町公園内の街灯もおしゃれである。夜も比較的明るいので、元町公園からの夜景もおすすめだ。
カトリック元町教会
元町公園から八幡坂の方向へずっと歩いて行くとカトリック元町教会がある。初めての場所なのになぜか既視感を覚えたが、タリンの旧市街にあるような風景であることに気付いた。
完全にエストニアのタリンである。
カトリック元町教会から少し歩くと真宗大谷派東本願寺の函館別院がある。屋根が美しい大きなお寺だ。
函館別院からはこんな構図の写真を撮れる。これも函館ならではなのかもしれない。