愛知県に桃太郎の人形のある神社がある。その名も桃太郎神社だ。犬山市にある楽しい神社、桃太郎神社を紹介したい。
桃太郎伝説
有名な昔話の「桃太郎」だが、物語の由来には諸説ある。岡山県倉敷市にある桃太郎からくり博物館では主な桃太郎伝説の場所として
- 岡山市
- 高松市
- 犬山市
を挙げている。
それぞれの場所には桃太郎に由来する神社がある。岡山市は吉備津神社、高松市は桃太郎神社、そして犬山市も桃太郎神社だ。
また、3つの主な伝説地以外にも、桃太郎の物語の由来の地と言われている所もある。いずれにしても犬山市の桃太郎神社は桃太郎伝説の筆頭候補の1つであると言える。
【桃太郎からくり博物館の記事】
ビジュアル的に楽しい桃太郎神社
面白い桃太郎像
犬山遊園駅から歩いて桃太郎神社に到着すると、桃太郎の物語に関係する様々な人形が出迎えてくれる。一気に疲れを忘れさせてくれる楽しい光景だ。
すでに桃太郎に屈した赤鬼が「桃太郎神社」と書かれたのぼりを手に持ち鎮座している。
犬や猿、雉といった桃太郎の家来の人形もある。雉は凛々しい顔をしている。
大きな桃を持った桃太郎のおばあさんもおり、その周りで鶏が放し飼いにされている。
そして、桃の飾りが付いた鳥居の下には桃から生まれたばかりの桃太郎が万歳をしている人形がある。これぞ桃太郎神社といった感じだ。
神社の本殿へ行くには石段を上がって行く。途中に桃太郎のおじいさんもいる。
ちなみに物語では「おじいさんは山へしば刈りに…」とあるが、この「しば刈り」は「柴刈り」のことである。決して「芝刈り」ではない。「柴刈り」とは火をたくための雑木を取ることだ。
桃だらけの境内
石段を上がると正面に桃太郎とその家来たちが勢揃い。猿が「日本一」と書かれたのぼりを手にしている。
これは芽の輪くぐり用なのかもしれない。他の神社と異なり、どことなく桃のような感じの茅の輪である。
神社の本殿の賽銭箱や幕には桃の絵が描かれている。桃にこだわっている点がうれしい神社だ。
桃の形をした絵馬
桃太郎神社の絵馬は桃の形をしている。ハート形の絵馬は多いが、そのハートの絵馬を逆さにしたような桃である。
また、桃太郎が桃から生まれた様子を描いた絵馬もある。元気そうな桃太郎が印象的である。
もう1つの絵馬は桃太郎が鬼を成敗した後の様子が描かれている。カラフルな絵馬だ。
桃太郎の宝物館
桃太郎神社の境内には宝物館がある。入館料が必要だが、せっかく桃太郎神社に来たのだから見学しておきたい。
宝物館はそれほど広くはない。館内には桃太郎に関する資料が展示されている。内部の写真撮影は禁止だ。
宝物館があるエリアにも何体かの人形が展示されている。中には背中の上に乗れる鬼の人形もあり、優しそうな顔が面白い。
紅葉の季節がおすすめの桃太郎神社
桃太郎神社へ行くなら紅葉の時期がおすすめである。犬山遊園駅から桃太郎神社の行く途中にある寂光院の紅葉が美しいからだ。
愛知県では足助の紅葉が有名だが、寂光院周辺の紅葉もそれに劣らないほどの素晴らしさである。竹林があるエリアもあり、紅葉とのコントラストがとてもきれいだ。
桃太郎神社の行き方
犬山遊園駅から徒歩で
桃太郎神社の最寄りの駅は名鉄犬山線の犬山遊園駅だ。無人駅だが各種交通系ICカードが使える。
犬山遊園駅にはバスもタクシーも無いので、Google mapを頼りにひたすら歩くのみ。左手に長良川が流れているので景色はいい。途中に桃太郎の物語を想起させるようなデザインが施された鉄柵がある。
途中から歩道がなくなるので地図では遠回りになるが右へ曲がり、犬山国際ユースホステルの方へ向かう。そして、しばらく歩くと寂光院がある。
寂光院からは道なりに歩いて行くと桃太郎神社に到着する。
犬山駅からタクシー
犬山遊園駅から桃太郎神社の間は少々距離がある。徒歩で往復すると結構大変だ。長い距離を歩くのに自信がないなら往路はタクシーで行き、復路のみ徒歩にするといいだろう。
前述の通り、犬山遊園駅にはタクシーがない。タクシーで桃太郎神社へ行くには犬山遊園駅の隣の犬山駅で電車を降りる。駅の西口にタクシー乗場があるので、そこからタクシーに乗り、桃太郎神社へ向かうことになる。
平日ならわん丸君バスで
平日に桃太郎神社へ行くなら「わん丸君バス」を利用できる。わん丸君バスとは犬山市のコミュニティバスだ。バスの便数は少ないが、運賃は安い。
犬山駅からわん丸君バスの栗栖・富岡線に乗り「桃太郎公園」で降車すればいい。わん丸君バスが運行されるのは平日と祝日のみで、土曜日・日曜日と年末年始は運行されない。
詳細は犬山市のウェブサイトで確認してほしい。
【わん丸君バス】
【参考記事】