アルベロベッロは小さな町なので、レストランの数はそれほど多くはない。また、食事にかかる金額の方は、観光地にもかかわらずリーズナブルである。
数少ない選択肢の中から選ぶのであるから楽ではあるが、それでも、もしアルベロベッロでレストラン選びに迷ったらトゥルッリの集落の一角にあるカサノバ(Casa Nova)にしておけば間違いないだろう。
おしゃれで落ち着いた雰囲気のカサノバ
アルベロベッロは夜になると本当に静かだ。車も通らなければ、人通りもほとんどない。
そんな場所の一角にあるカサノバに着くと店の明かりは灯っているものの、店の中から音ひとつしない。店を覗いてみても人の気配がせず、本当に営業しているのかどうか分からず、不安になるかもしれない。
そんな不安を抱きながら中へ入ると、そこは石造りで雰囲気のいいレストランが現れる。石の色合いがとてもいい、隠れ家的なレストランである。
小さな入り口から判断して、こじんまりとしたレストランかと思いきや、店内は意外と広い。この広い店内を2人のウエイターが切り盛りしていた。
装飾も素晴らしく、シックな感じがする。
ちょっとお値段の方を心配してしまったが、席に案内されメニューを見てみてみると思ったほどでもない。都市部のレストランと比較するとだいぶ安い。
特に食べたいというものがなければ、お店がおすすめする前菜とメインがセットになったものを注文するのがいいだろう。それに水とワインといったところか。
ワインに関しては、品の良いウエイターがいろいろ考えてくれて、おすすめを教えてくれる。
前菜の量にびっくり!
おすすめセットの前菜が運ばれてくると、びっくりするだろう。とにかく量が多いのである。前菜だけでお腹がいっぱいになるくらいだ。
ここが日本の居酒屋だったら、前菜をつまみにワインをちょびちょびとやり、2時間くらいかけたいところだったが、そういうわけにもいかない。この後にメイン料理が控えているからだ。
メインはパスタだったと思うが、メインを忘れてしまうほど印象の強い前菜であった。
メインを食べ終えると、「食べた~!」という達成感を感じた。大食漢ならいざ知らず、普通の食の持ち主ならば、「もう食べられない」と思うくらいお腹一杯になるはず。
デザートのチョコレートがすごい
メイン料理を食べ終えたので、もう少しワインを飲んで帰ろうかと思っていたところ、なんとデザートが運ばれて来た。
思わず「えっ?まだあるの?」と思ってしまった。大食い選手権でやっと食べ終えたと思っていたら、実はまだ1皿残ってた、みたいな感じだ。
しかも、またデザートがすごいのだ。お菓子数種類にチョコレートである。このチョコレートの大きさにも驚く。
大きなチョコレートはギロチンのようなカッターで切って、というよりは砕いて食べる。このようにしてチョコレートを食べるのは初めてであった。
個人的には残すのは失礼だと思うタイプで、外では滅多に食事を残さない。しかし、デザートはちょっとだけ食べて、ほとんど残してしまった。さすがにこれ以上お腹に入れることは無理だったからである。
ついでにワインもだいぶ残してしまった。
座席で会計を済ませた後、帰りしなに残った水を持って帰りたいと聞いてみたところ、新しいペットボトルに入った水をくれた。
さすがにそれは悪いと思い、「飲みかけのでいいんですよ」と瓶に入った飲みかけの水を持って帰ろうとした。
しかし、瓶に入った水の場合、使用後の瓶は業者に返さないといけないらしい。この日は水を買いそびれていたので、新しいペットボトルの水をありがたく頂くことにした。
カサノバでの夕食は大満足であった。アルベロベッロに宿泊する機会があるなら、是非おすすめしたいレストランである。
水を買いそびれた理由はこちらの記事で。