バックパッカーは、今ではすっかりお馴染みであるが、これをもじった「トゥワットパッカー(twatpacker)」という言葉がある。
トゥワットパッカーというのは最近、TweitterやInstagramで使われだした言葉で、簡単に言えば「いやな観光客」、あるいは「迷惑な観光客」のことである。
地元の人に迷惑なトゥワットパッカー
トゥワットパッカーは、とにかく態度が悪いのが特徴である。東南アジアを中心に生息している。
アジアでのトゥワットパッカーは白人旅行者が多いが、根底にはアジアに対する蔑視があるのではないかと思われる。
彼らは我が物顔で公共の乗り物に乗り込み、だらしなく足を投げ出したりしている。地元の人たちが彼らを迷惑に思うのも理解できる。
トゥワットパッカーは態度が悪いだけではなく、盗みも働く。
タクシーの運転手が、客からもらったチップを入れている箱からお金を盗む観光客もいるのである。
このような招かれざる観光客は、白人旅行者だけではなくなってきている。日本人にも質の悪い観光客が増加しているのだ。
HARBOR BUSINESS Online(ハーバービジネスオンライン)では、マナー低下により、タイでは日本人観光客の評判が下がっているとして、下記のように報道している。
観光客が増えるのはいいことかもしれないが、このような層の観光客ならば、地元にとってはマイナスにしかならないだろう。
物乞いをしながら旅行をするベッグパッカー
トゥワットパッカーの内、物乞いをしながら旅行をするのがベッグパッカー(begpacker)である。白人旅行者に多い。
ベッグパッカーは「お金を下さい」というプラカードを持って純粋に物乞いをする者もいるが、路上で物を売ったり、楽器を演奏するなどの芸を披露してお金を恵んでもらうというケースもある。
こちらも地元の人からは不評である。貧しくて旅行どころではない人も大勢いるのに、外国人が旅行のために物乞いをしているのだから当然であろう。また、路上で物を売ったりする場合は、不法就労に該当する可能性もあり、これは立派な犯罪である。
ベッグパッカーは他のまともな旅行者からも非難されており、彼らの物乞いをする様子が写真に撮られたり、動画を撮影されたりして、ネット上にアップされている。
下の動画はベッグパッカーの様子を映したものである。
トゥワットパッカーにせよベッグパッカーにせよ、まだ新しい言葉で、大手のマスメディアではほとんど取り上げられないが、彼らを受け入れる側では少なからず問題となっている。
顔を晒されてしまった日本の大学生
外国人のトゥワットパッカーやベッグパッカーの真似をしたがる日本人も出てくるわけで、タイのイサーン(タイの東北部でタイの中では貧しい地域)でヒッチハイクをしようとした2人の日本人大学生が、地元の警察に保護されるということが起こった。
このことは「日本人のベッグパッカー:アジア人がこのようなこと(物乞いをしながら旅行をすること)するまでに、ウイルスが広がっている」というタイトルで下記のように報道されている。
この記事の中では、下記のように書かれている。
This is the first known viral reporting of Asian begpackers and they turned out to be from the wealthy nation of Japan.
「この件は、アジア人のベッグパッカーがウイルスレポートされた初めてのケースで、彼らは日本という豊かな国から来たことが分かった。」
就職にはメリットにならないよ
なぜ彼らはヒッチハイクをしようとしたのだろうか。
おそらく2人の大学生は、金がなかったからという理由でヒッチハイクをしようとしたのではないと予想される。イサーンからバンコクまで、バスなら安い料金で行けるし、彼らはその程度の金は持っていたはずである。
彼らの目的は、無料のヒッチハイクを楽しむため、そして、旅行を終えた時の話のネタにでもしようとしたのであろう。
そういえば、就職活動に有利だと思っているらしく、一部の大学生の間でヒッチハイクが流行りだという。面接の時、話のきっかけになることも魅力らしい。
しかし、本当にヒッチハイクのアピールが就職に有効なのだろうか?ヒッチハイクで採用するような企業なんてブラック臭しかしないのだが…。
なんなら、「出張はヒッチハイクで行きますので、御社の経費削減に貢献できます!」とでもアピールしたらどうだろうか。