鳥取県の境港市は、漫画家の水木しげるが育った所で、妖怪をテーマとした街づくりをし、現在では大人も子供も楽しめる観光名所となっている。
水木しげるの街・境港で妖怪たちとの出会いを楽しむポイントを紹介してみたい。
米子空港
境港から最も近い空港は米子空港だ。米子空港は、別名「米子鬼太郎空港」と呼ばれている。
米子空港から境港へ行く場合、空港到着時からテンションが上がるだろう。妖怪に関する展示物が多いからだ。
まず、預けた荷物を受け取るターンテーブルの上で、「よう来てごしなった」と言う目玉おやじの歓迎がある。ここは荷物を預けてない人も通るので、必ず目にすることだろう。
荷物を受け取ったら、空港の2階に行ってみよう。妖怪の絵が描かれた大きなステンドグラスがある。
かなり精巧で、必見である。特に帰りに米子空港を利用しないなら、是非見ておきたいステンドグラスだ。
空港の建物を出るとブロンズの鬼太郎と石でできた一反木綿の像がある。タクシー乗り場にも妖怪の絵が描かれていたりもする。
注意深く観察すると、米子空港には、あちらこちらに妖怪が隠れているので、それらの妖怪たちを見つけるのも楽しみの1つである。
米子空港からJR境線の米子空港駅へは徒歩で行ける。屋根のある歩道を歩いて行くのだが、屋根を支える柱の1つ1つに妖怪の絵が描かれている。
米子空港のウェブサイト
鬼太郎列車
境港観光の目玉は妖怪のブロンズ像が並ぶ水木しげるロードであることは間違いないが、もう1つの大きな楽しみは、妖怪がラッピングされた鬼太郎列車に乗ることだろう。
米子から境港を走る境線の各駅には、妖怪の名前を付した愛称がある。米子空港駅は「べとべとさん駅」である。
鬼太郎列車のラッピングに使われている妖怪は数種類あるが、あまり本数の多くない境線では、どの妖怪の列車に乗れるかは運頼みだろう。
鬼太郎列車の車内も妖怪がデザインされている。車両の天井にも妖怪が描かれているし、座席には妖怪とうまく写真が撮れるように案内もある。
注意すべき点は、境線の全部の電車が鬼太郎列車というわけではないことである。運悪く鬼太郎列車に乗れなかったら、境港駅周辺で待っていれば鬼太郎列車を見ることができる。
水木しげるロード
境港駅周辺
境港駅を出ると、すぐ隣にみなとさかい交流館があるが、この建物に妖怪の大きな壁画がある。
その前を目玉おやじの街灯がずらりと並んでいて面白い。
妖怪のブロンズ像
境港観光で最も楽しいのが、境港駅から水木しげるロードにかけて展示されている妖怪のブロンズ像だろう。
ゲゲゲの鬼太郎でおなじみの妖怪からマイナーなものまで、170体以上の妖怪のブロンズ像が歩道に並んでいる。ブロンズ像の大きさは大小様々である。
水木しげるロードの案内
水木しげる記念館
水木しげるロードを歩いて行き、終わりに近づくあたりに水木しげる記念館がある。
水木しげる記念館は、主に水木しげる本人の人物に焦点を当てたものであるが、彼が生み出した妖怪も展示されている。
館内は、基本的に写真撮影は禁止であるが、撮影可能なエリアもある。写真撮影ができるエリアには「撮影できます」という表示があるので、それに従おう。
水木しげる記念館のウェブサイト
水木しげるロードの気になるお店
水木しげるロード沿いには、妖怪に関連したお店がたくさんある。その中で気になるお店をいくつかをピックアップしてみたい。
妖怪食品研究所
リアルな目玉おやじの饅頭を売っているのが妖怪食品研究所である。饅頭の名前は「妖菓目玉おやじ」だ。
味はしっかりしているが、妖菓目玉おやじとの記念撮影がおすすめだ。しかし、かなりリアルな目玉である。
妖怪食品研究所のウェブサイト
妖怪食品研究所 水木しげるロードで最も妖しいお菓子「妖菓目玉おやじ」 水木しげる記念館となり 製造元は松江の老舗彩雲堂
ゲゲゲの妖怪楽園
水木しげるロードから少し奥に入った所にあるのがゲゲゲの妖怪楽園。土産物屋であるが、中庭があり広々としている。
ゲゲゲの妖怪楽園は喫茶室も兼ねており、1番のおすすめは妖怪のラテアートを作ってくれる妖怪ラテだ。
ラテアートは5種類から選ぶことができる。
ゲゲゲの妖怪楽園のウェブサイト
妖怪饅頭
妖怪饅頭だけで商売をしているのが、店名もそのものずばりの妖怪饅頭だ。
妖怪饅頭は境港のもみじ饅頭的な存在で、味の方も普通のあんこだけではなく、チョコレートやカスタードなど数種類の味がある。
お土産に迷ったら妖怪饅頭が無難だろう。
妖怪饅頭の参考ウェブサイト
見逃しがちな妖怪たち
境港には、妖怪のブロン像や水木しげる記念館以外にも妖怪がいる。水木ロード沿いに並ぶ商店の看板などにも妖怪が描かれており、見どころは思った以上に多い。
ここでは普通に歩いていただけでは見逃してしまうような妖怪たちを紹介してみたい。
マンホールの蓋に注意
水木しげるロードを歩く際には、足元にも注意してほしい。マンホールの蓋に妖怪が描かれているからだ。
妖怪が描かれたマンホールは、鬼太郎を始めとして数種類ある。
水木しげるロードに出現する妖怪
水木しげるロードには妖怪の着ぐるみが出没する。妖怪は、いつどこに現れるか分からないが、水木しげる記念館の広場などは出現率が高い。
妖怪のスケジュールは、みなとさかい交流館内の観光案内所の前に掲示されている。境港に着いたら、ここで妖怪のスケジュールを確認しておくといいだろう。
鬼太郎の消印を押してくれる水木ロード郵便局
水木しげるロードに郵便局がある。水木ロード郵便局だ。
この郵便局では、はがきに鬼太郎の消印を押してくれる。旅の思い出に、自分宛てに鬼太郎がスタンプされたはがきを出してみるのもいいだろう。
交番にも鬼太郎が
みなとさかい交流館の近くに境港駅前交番があるが、この交番を鬼太郎交番という。交番の前には鬼太郎の看板と目玉おやじの電灯がある。
たかがトイレ、されどトイレ
水木しげるロードを外れ、海に近い海岸通りを歩いているとツアー客用の大型バスが止まる駐車場がある。この駐車場にはトイレがあるが、ここも見逃せないスポットだ。
鬼太郎と猫娘が描かれたトイレの看板は水木しげるロードでも見かけるが、目玉おやじが描かれた看板は稀である。
また、ここのトイレは広い造りになっており、その外壁にはぬりかべと一反木綿が描かれている。
境港観光の所要時間
境港の観光にかかる時間は、水木しげると妖怪関連が目的で、あまり写真撮影をしないなら、2時間ほど見ておけばよい。2時間あれば水木しげるロードと水木しげる記念館を見学でき、水木しげるロード沿いのお店も回れるだろう。
境港で食事を取る場合は、食事にかかる時間をプラスすればよい。妖怪のブロンズ像を含め、各スポットをじっくり見たいなら3時間ほど必要だ。
妖怪の写真撮影を楽しみたいのなら、所要時間は4時間から5時間が目安となる。
境港の観光は米子からの日帰りもできるが、ライトアップされた妖怪も見るなら、境港に宿泊してもいいだろう。
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