尾道駅から少し歩くと尾道本通り商店街がある。尾道へ行くほぼ全ての人が通るであろう、アーケードの商店街だ。
商店街といえば「衰退している」というステレオタイプがあるが、尾道本通り商店街については、これは当てはまらないようだ。随分昔に尾道を訪れたことがあるが、その頃と比較すると、商店街は綺麗になり、人通りも多くなった印象がする。
この商店街の楽しさは、新しさと古さが同居していることだろう。モダンな作りの店舗もある一方、レトロな雰囲気がする。それが尾道本通り商店街である。
- レトロな看板と建物
- 銭湯を改装したカフェ・ゆーゆー
- 尾道商業会議所記念館
- 海側の通りに出る細い路地
- スイーツのお店
- ラーメン激戦区
- 商店街で見かける面白いもの
- 林芙美子記念館
- 尾道本通り商店街散策の楽しさ
レトロな看板と建物
商店街を歩いていて、まずやられるのは古い看板だ。思わずカメラを向けたくなるようなレトロな看板が多いのだ。しかも、その看板のまま、実際に営業をしている店も多いのだからたまらない。
この煙草屋の看板は、シンプルながら味がある。
コダマ洋服店は閉店してしまったのかもしれない。しかし、建物の2階に注目すると面白い作りになっている。
商店街には2階部分が特徴的な建物が多い。
この商店街で80年商売を続けてきたおきもとゴム店は店をたたむようだ。
この他にもレトロな看板や建物があり、どれも写真に収めておきたいものばかりである。
銭湯を改装したカフェ・ゆーゆー
商店街を歩いていると、ひときわ目立つ建物がある。銭湯だった大和湯の建物を改装したカフェ「ゆーゆー」だ。
ゆーゆーはカフェだけではなく土産物屋も兼ねており、店先にも商品を置いてあるが、この並べ方が絶妙だ。このレトロ感を出した演出に、足を止め写真を撮る人も多い。
尾道商業会議所記念館
商店街に似つかわしくない立派な建物が尾道商業会議所記念館だ。建物内の案内にもあるが、尾道商業会議所記念館は大正時代に建てられた大正ロマンの漂う建物である。
建物の1階は自由に入ることができ、尾道に由来する展示物が飾られている。また、観光に関するパンフレットなども置かれており、観光案内所の役割も兼ねているようだ。
尾道を観光していると千光寺公園などの歩道に著名人の足形が展示されているのに気付くだろう。
この足形は「足形みち」といい、尾道市内の各所に展示されているものだ。しかし、著名人とはいえ、陶芸家など、あまり一般的には馴染みのない方の足形がほとんどだ。
尾道商業会議所記念館の隣に尾道商業会議所記念館広場という、ちょっとした公園のような広場がある。
この広場には一般的にも知られた芸能人などの足形があるのだ。
まずは、「アバヨ!!」と彫られた柳沢慎吾の足形。
そして、あの人もこういうことをやるんだなあと驚くのが角川春樹の足形だ。
この他にもおなじみの名前の足形がある。
海側の通りに出る細い路地
商店街には海側の大通りに抜ける細い道があり、短いながらもいい雰囲気のする路地がいくつかある。
これらの路地は「小路(しょうじ)」といい、各小路の前には名前が彫られた石柱が立っている。
スイーツのお店
商店街を歩いているとスイーツのお店が多いことに気付く。
クレープを売る店であったり、チョコレートを売る店であったりだ。人気のお店は行列ができていることもある。
もちろん、和風のスイーツも多い。
「尾道大判焼きさくら」は商店街を外れてしまうが、商店街の入り口にある。この近くには名前が似ている「甘味処 尾道さくら茶屋」もある。
甘味処ととあんは、かき氷がおすすめだが、立て看板に「猫兎」とあるように、猫やうさぎをデザインしたスイーツもある。
ラーメン激戦区
尾道本通り商店街はラーメン激戦区でもある。特に尾道駅から見て商店街の手前の方にはラーメン屋が何軒もある。
地元の人ならひいきの店があるかもしれないが、観光客として商店街でラーメンを食べようとしても、どの店で食べたらいいか迷ってしまうに違いない。
商店街で見かける面白いもの
商店街を歩いていると、時折面白いものに出くわす。
尾道も広島県にあり、広島といえばカープである。広島市内ほどではないが、カープ関連のものを目にする。
下の写真は、確かクリニック(診療所)にあったものだが、手作り感がいい味を出している。
オバケのQ太郎には驚いた。子供の遊具だったものだろう。
飲食店の店先に置いてあるたらいも見逃してはならない。たらいの中では金魚が泳いでいる。
林芙美子記念館
商店街に入ってほど近い所にあるのが林芙美子記念館だ。
尾道駅から来る場合には感じないかもしれないが、千光寺公園から徒歩で降りてきた場合、休憩場所に丁度いい場所にある。
涼みながら林芙美子のビデオを見ている内に汗が引いていく。
どことなく大正ロマンを感じる館内で、奥には林芙美子が尾道に住んでいた時の住居もある。
また、商店街の入り口には林芙美子像がある。
尾道本通り商店街散策の楽しさ
尾道本通り商店街について紹介してみたが、色々な面白さを見つけられる商店街である。
ここには書いていないが、土産物屋のような、土産物屋でないような雑貨屋も多く、それらのお店を見て回るのも楽しい。
尾道駅から千光寺方面へ通り抜けるだけではもったいない。商店街をゆっくり散策するのもいいものである。
尾道本通り商店街のウェブサイト
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