イドラ島には宿泊施設は、それほど多くはない。イドラ島へ日帰りで訪れる人は多いものの、島に宿泊する人は少ないためだ。昔は裕福な商人が多く住んでいた島なので、瀟洒なホテルが多いことが特徴である。
そんなイドラ島の宿「マストリスマンション」を紹介してみたい。
古民家を利用したマストリスマンション
イドラ島の宿、マストリスマンション(Mastoris Mansion)はホテルではなくゲストハウスである。しかし、ゲストハウスのつもりで宿泊料金を見ると、かなり高いと感じるだろう。
イドラ島の宿泊施設全般が高めなこともあるが、1度泊まってみれば納得する。このゲストハウスは300年以上前に建てられた古民家を利用した宿泊施設なのだ。そのため、マストリスマンションはゲストハウスとは思えないほど趣のある建物である。
イドラ島の港で待ち合わせ
マストリスマンションの客室を予約後、宿泊日が近づくと「イドラ島へは何時に到着するのか」という問い合わせのメールが送られてくる。必ず到着予定時刻を記載して返信しておこう。具体的には、自分が乗るフェリーの到着予定時刻のことである。
ピレウス港からフェリーに乗り、イドラ島で降りると「Mastoris Mansion」と書かれた案内板を持った宿のスタッフが待っているはず。そのスタッフに宿まで連れて行ってもらうというわけである。
なぜこのようなシステムなのかというと、イドラ島の港沿いにある数件のホテルを除き、宿泊施設が込み入った場所にあるためだ。細い道を何度も曲がるので、案内がないと道に迷い、ホテルにたどり着くのはかなり難しい。あるいは相当な時間がかかると思われる。
このような理由で、イドラ島の港にはフェリーの到着する時間に、それぞれの宿の名前が書かれた案内板を持った人が待機し、宿泊客を宿まで案内するというわけである。
マストリスマンション案内
洞窟のような客室
マストリスマンションの客室は、石を取り入れた内装が素晴らしく、まるで洞窟にいるような感じがする。
バスタオルなどもしっかりしたものを使用しており、バスローブもある。経営の形態がゲストハウスというだけで、備品はホテル並みといっていいだろう。
有料ではあるが、室内の冷蔵庫に飲み物が用意されている。
バスルームの広さはギリシャ標準
バスルームの広さは、それほど広くはない。とは言っても、ギリシャではごく標準的な広さだ。「ギリシャだったらこんなもんかな」という感じだろう。
すごいのは、アメニティが豊富なこと。普通のゲストハウスでは考えられないことだ。歯ブラシまであるのには驚いた。ギリシャのみならず、ヨーロッパではアメニティに歯ブラシが含まれているのはまれなことだからだ。ただ、歯ブラシのサービスはいずれ終了するのではないかと思うので、持参した方が安心だろう。
トイレを使用する際、注意しなくてはならないことが1つある。トイレットペーパーを流してはいけないということである。使用後のトイレットペーパーは、備え付けのごみ箱に入れることになっている。
朝食
朝食はつつましいながらもビュッフェスタイルで、各料理についてはオーナーの奥さんがいろいろと説明してくれるので、料理選びの参考にするといいだろう。
朝食は屋内の共有スペースで食べてもいいし、天気のいい日は2階にあるテラスがおすすめだ。
好きなものを皿に取り、オーナーの奥さんに渡すと飲み物などと一緒に席まで運んでくれる。宿泊客が少ない場合、卵料理などは、かなり要望に応えて作ってくれるのも嬉しい点だ。
フレンドリーなゲストハウスのオーナー家族
マストリスマンションは、オーナー夫妻によって運営されている。オーナー夫妻には3人の男の子と番犬がおり、犬も含め、皆フレンドリーだ。暇な時は話し相手になってくれ、おすすめのレストランなども教えてくれる。
イドラ島宿泊のすすめ
イドラ島の宿泊施設は、古い瀟洒な建物を改造したものが多く、マストリスマンション同様、趣のあるホテルが目に付く。
これといって見るべきものは少ない島であるが、カフェでまったりしながら猫やロバを眺めるのもいいものである。アテネからクルーズツアーで訪れ、足早に去って行くには惜しい島だ。
最初のギリシャ旅行はミコノス島やサントリーニ島でいいだろう。しかし、2度目のギリシャならイドラ島に宿泊するのも悪くない選択で。
【マストリスマンションのウェブサイト】
【参考記事】