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ギリシャの猫島、イドラ島を歩く

イドラ島はアテネからのツアーである「エーゲ海1日クルーズ(One Day Cruise)」の寄港地である。また、時々大型客船が寄港することもあり、それらの船がイドラ島の港に入ると、ツアー客であふれかえる。

しかし、イドラ島に宿泊する旅行者はそれほど多くないようだ。そのため、ツアー客が去ってしまうと、エーゲ海のメジャーな島に比べるとだいぶ落ち着いた雰囲気になる。

また、イドラ島には猫が多く、猫好きにはたまらない島でもある。こんなギリシャの猫島、イドラ島を紹介してみたい。

 

ロバが活躍する島

フェリーがイドラ島に到着すると、すぐに目に付くのがロバがずらりと待機している風景である。これらのロバは観光用で、観光客がロバでイドラ港周辺を回るというものだ。

 

イドラ島の港で待機する観光用のロバ

イドラ島のロバ

 

港に並んでいるロバは観光用であるが、イドラ島ではロバは生活に欠かせないというのも事実である。というのも、イドラ島では自動車やオートバイなどの車両は公共性があるものを除き通行禁止だからだ。

実際にイドラ島に数日滞在して見かけた車両はゴミ収集車だけであった。

 

イドラ島は公共性のあるものを除き車両の通行は禁止である。通行が許可された車両の1つがゴミ収集車だ

イドラ島のゴミ収集車

 

また、たとえ車両の通行が許可されたとしても道が狭いか、または道がないのでどこにも行けないのも事実。 

その上、イドラ島には坂が多い。石畳の階段にしてあるが、場所によってはかなりきつい坂もある。

 

イドラ島のきつい傾斜の石段

イドラ島の石段

 

このような急な石段では地元の人たちでさえも、途中で休憩をしながら上がって行く。

しかし、このような所にも家があり、人が住んでいるのである。こんな時に威力を発揮するのがロバなのだ。

イドラ島に来るのは観光客だけではない。生活に必要な物資も運ばれてくる。

 

フェリーでイドラ島に運ばれた生活に必要な物資

イドラ島に運ばれた物資

 

このような物を含め、重い物を粛々と運ぶのがイドラ島でのロバの役目なのである。

 

物を運ぶイドラ島のロバ

物を運ぶロバ

 

キャットフードを片手に猫と戯れる

ギリシャでは、よく猫を見かける。特に島には多くの猫が生息している。とはいっても、いたる所にいるわけではなく、各島、猫が多くいる密集地があり、そこを除けばそれほど頻繁に見かけるというわけでもない。 

しかし、イドラ島は「ギリシャの猫島」と言っていいくらい本当に猫が多い。港周辺はもちろんのこと、港から離れても10分間猫を見ずに歩いたら奇跡といえる。

また、例外はあるものの、港から離れるにしたがって猫の警戒心は高まる傾向にある。港から離れた場所を歩いていて、しばらく猫の姿を目にしなくても、実は草むらに隠れ、こちらを見ていることも多い。

 

レストランの屋外の席には猫が来る

ギリシャではどこでもそうだが、レストランの屋外の席に座ると猫が寄って来る可能性が高い。食べ物をねだるためである。猫が食べられそうなものがあればいいのだが、時にはカフェでコーヒーだけを飲んでいても猫が来ることもある。

このような時のために、日本から荷物にならない程度のキャットフードを持って行くといいかもしれない。ただし、空港で没収される可能性もあるが。

ギリシャの他の場所では猫が寄って来る確率は100%ではないが、イドラ島の港ではレストランであろうとカフェであろうとほぼ確実に猫が来る。

これもイドラ島での楽しみの1つである。

 

猫は常に腹をすかしているわけではない

腹をすかしていない猫にキャットフードをやっても食いつきは良くない。やはり、えさをやるタイミングも重要である。せっかくキャットフードをやったのに、ほとんど食べてもらえない場合もある。1番確実なのは早朝である。腹をすかした猫が港のごみ箱をあさっていたりする。

 

イドラ島の港周辺で、早朝、ゴミ箱をあさる猫

ゴミ箱をあさる猫

 

しかし、そう簡単には獲物を得ることはできないのだ。このような時にキャットフードを与えるとガツガツ食べるので嬉しくなる。

 

イドラ島でキャットフードを購入

イドラ島にはキャットフードを売っているスーパーマーケットがある。

港の船着場から風車の方へ向かって歩くと「Super K」という小さなスーパーマーケットがあるが、このスーパーがそうである。

 

イドラ島の小さなスーパーマーケットであるスーパーK(Super K)

スーパーK

 

このスーパーではキャットフードを量り売りしている。

 

イドラ島のスーパーK(Super K)の量り売り用のキャットフード

スーパーKのキャットフード

 

このスーパーKに入り、女性店員にキャットフードの値段を聞くと「1キロ当たり1ユーロ…ちょっと待ってて。調べるから」と言って、PCのキーボードをたたき値段を調べてくれた。そして、「欲しいんですか?」と聞くので、「ええ」と答えると 

 

本当に買うんですか?

 

と言いながら、キャットフードを入れるレジ袋をくれた。

店員が驚くのも無理はないかもしれない。キャットフードを買う観光客なんてそうそういないだろうから。 

プラスチックのシャベルでキャットフードをレジ袋にすくい入れ、店員に渡すと重さを量ってくれた。結局、1キロちょっとで1.5ユーロ程度だった。

 

 

スーパーKのキャットフード

スーパーKで購入したキャットフードには何種類かの固形物が混ざっているのだが、猫によっては一部の種類の固定物を食べなかったりと好き嫌いがある。また、一部の猫はスーパーKのキャットフードの味に飽きているのか、全く食べようとしない。 

それもそのはず、Super Kのキャットフードは、イドラ島の住民がいろいろな所で野良猫に与えているキャットフードだからだ。

 

野良猫にスーパーK(Super K)で売っているキャットフードを与えるイドラ島の住民

野良猫にキャットフードを与える住民

 

おそらく「もっといい食べ物にありつけるかもしれないので、このキャットフードは食べないでおこう」と猫も感じているのかもしれない。1度本物の肉の味を知ってしまったら、スーパーKのキャットフードは猫にとってはプライオリティの低い食べ物なのかもしれない。 

とはいえ、イドラ島で猫と触れ合うには、スーパーKのキャットフードはかなり役立つことは確かである。

 

個性豊かなイドラ島の猫たち

イドラ島にはたくさんの猫がいるが、猫の性格も様々だ。人に慣れてる猫、人を警戒する猫など、猫によって個性は違う。人に慣れている猫はかなり近づいても平気である。ベンチに座ってえさをやっていると食べ終わってからベンチに上がり、すぐ横で寝てしまうような猫もいる。

 

イドラ島に生息する個性豊かな野良猫

イドラ島の猫たち

 

このような猫たちに出会えるだけでもイドラ島に行く価値はあるだろう。

 

古民家を利用したゲストハウス、マストリスマンション

イドラ島の宿、マストリスマンション(Mastoris Mansion)はホテルではなく、ゲストハウスである。しかし、ゲストハウスのつもりで宿泊料金を見ると、かなり高いと感じるであろう。

イドラ島の宿泊施設全般が高めなこともあるが、1度泊まってみれば納得すると思う。マストリスマンションは300年以上前に建てられた古民家を利用した宿泊施設なのである。 

マストリスマンションはゲストハウスとは思えないほど趣のある建物なのである。

 

イドラ島の港で待ち合わせ

マストリスマンションを予約し、宿泊日が近づくと「イドラ島へは何時に到着するのか」という問い合わせのメールが来くるので、あらかじめ到着時刻を連絡しておく。

そして、ピレウスからフェリーに乗り、イドラ島で降りると「Mastoris Mansion」と書かれた案内板を持った宿の主人が待っている。その主人の案内で宿に到着というわけだ。

なぜこのようなシステムなのかというと、イドラ島の港沿いにある数件のホテルを除き、ホテルなどの宿泊施設の場所が分かりづらいからである。細い道を何度も曲がるので、案内なしだと道に迷ったりして、たどり着くのはかなり難しいだろう。

そのため、フェリーの到着するとそれぞれの宿の名前が書かれた案内板を持った人が大勢待っているのである。

 

洞窟のような客室

客室は石を取り入れた内装が素晴らしい。まるで洞窟にいるような感じだ。

バスタオルなどもしっかりしたものを使用しており、バスローブまである。経営の形態がゲストハウスというだけで、備品はホテル並みといってよい。

ついでに冷蔵庫に飲み物が用意されている。もちろん有料ではあるが。

「いいな~」と思うのが、木を使用した天井とランプにバケツを使用しているところ。本当にいい雰囲気の部屋である。

 

イドラ島のゲストハウス、マストリスマンション

マストリスマンション

 

バスルームの広さはギリシャ標準

バスルームの広さは、それほど広くない。といっても、ギリシャでは標準の大きさである。こんなもんだろう、という感じ。

すごいのは、アメニティが豊富なこと。普通のゲストハウスでは考えられないことだ。歯ブラシまであるのにはびっくりした。ギリシャのみならず、ヨーロッパではアメニティに歯ブラシが含まれているのはまれなことだ。ただ、歯ブラシのサービスはいずれ終了するのではないかと思う。

トイレを使用する際、注意すべきことが1つある。トイレットペーパーを流してはいけないということである。使用後のトイレットペーパーは、備え付けのごみ箱に入れることになっている。

 

意外と種類豊富な朝食

マストリスマンションはゲストハウスということで、それほど朝食には期待していなかった。しかし、これはいい意味で裏切られた。

ハムやチーズは数種類用意されており、サラミもある。もちろん卵料理もある。そして、ここで注目すべきものはジャムだろう。かなり凝ったジャムが何種類も用意されている。

食事については、奥さんがいろいろと説明してくれるので参考にするといいだろう。

朝食は屋内の共有スペースで食べてもいいし、天気のいい日は2階にあるテラスで食べてもいい。好きなものを皿に取り、オーナーの奥さんに渡すと飲み物などと一緒に運んでくれる。

 

イドラ島のゲストハウス、マストリスマンションの朝食と飼い犬

マストリスマンションの朝食と飼い犬

 

フレンドリーなゲストハウスのオーナー家族

マストリスマンションは、オーナー夫妻によって運営されている。オーナー夫妻には3人の男の子と番犬がいる。オーナー夫妻はとてもフレンドリーである。暇な時は話し相手になってくれ、おすすめのレストランなども教えてくれる。

可愛いのがワンちゃんである。一見たくましそうだが、猫が喧嘩している声を聞くとオロオロしてしまうという、ちょっとビビりなところもあるが、人懐っこいワンちゃんである。

 

 

イドラ島のすすめ

クルーズツアーで来る観光客は多いが、イドラ島に宿泊する人は多くはない。しかし、その昔は成功した商人が住んでいたため、瀟洒な建物が多い。

イドラ島の宿泊施設はそのような古い瀟洒な建物を改造したものが多く、マストリスマンション同様、趣のあるホテルが目に付く。

これといって見ておくべきものなどは少ない島であるが、カフェでまったりしながら猫やロバを眺めるのもいいものである。

最初のギリシャ旅行はミコノスとサントリーニでいい。しかし、2度目のギリシャならイドラ島に宿泊するのも悪くない選択だろうと思う。