宮崎県宮崎市の平和台公園の中に、無数の埴輪が展示されている「はにわ園」がある。
この公園への行き方は、宮崎駅から平和台公園行のバスに乗り、終点で降りる。乗車時間は20分ほどだ。終点となる停留所から、ちょっと歩くと石段があるので、この石段を登り切ると公園が見える。
宮崎に行ったら鵜戸神宮や青島神社、サンメッセ日南などの観光スポットがある。このようなメジャーな観光スポットがある中で、シンプルで愛嬌のある埴輪が好きなならば、このはにわ園も外せないだろう。
また、「はにわ園」という直球勝負の名称も好感が持てる。
最初は「こんなもんだよ」とがっかりするも
さて、平和台公園に着き、はにわ園の方向に進むと「はにわ館」と呼ばれる建物が見えてくる。
はにわ館の中にも多少の展示物があるが、はにわ園の良さは屋外に展示されている埴輪である。
そのはにわ館の前には庭があり、そこに埴輪が展示されてる。
しかし、はにわ館の前から眺めるはにわ園は、予想していたものとはだいぶ違うと思うかもしれない。埴輪の数が全く少ないのだ。
はにわ園は公園内の一部の施設であり、独立した博物館などではないので「まあ、こんなもんだろ」と納得することも時には大切である。
埴輪の数が思っていたよりも少ないとはいえ、そこには何十もの埴輪が展示されている。はにわ園に来たことを後悔しない数ではある。
林の中に展示されている埴輪の大群
はにわ館の前の埴輪の数は、それほど多くはないが、実は、この庭園の横に林があり、そこにも埴輪が展示されているのだ。
その林に足を踏み入れると、どうだろう。そこには無数の埴輪がある。決して広い敷地ではないが、埴輪が所狭しと展示されている。
この埴輪の大群に囲まれると、たとえ複製と分かっていても、まるで古墳時代にタイムスリップをした感覚になる。
林の中で野ざらしにされている埴輪ではあるが、そこに苔などが生え、いい色合いになっている。
一部の埴輪には名称がついており、下の四つん這いになった男の埴輪は「ひざまづく男」という名前である。
犬をデフォルメして人間のように作った埴輪だと思ったが、そもそも最初から人間であった。
埴輪と聞いてすぐに思い浮かべるのは、下の写真のような系統の顔だろう。
口をポカーンと開けた愛嬌のある顔の埴輪だ。
そして、究極の埴輪といえばこの埴輪だろう。
大魔神に変身する前の姿の埴輪だ。なぜか親しみを覚えるのは大魔神シリーズの映画の影響のせいだろう。古い映画ではあるが、大魔神を知っている人は多いのではないだろうか。
はにわ園に行く前に、映画「大魔神」を見ておくといいかもしれない。この埴輪が好きになるはずだ。
はにわ園には、合計約400の埴輪が展示されている。埴輪に興味があるなら行ってみても損はないはず。十分楽しめる所だ。
無数の埴輪が展示されている林を少し歩くと「はにわはし」と名付けられた橋がある。
公園内の一施設にしては力が入っていると感じるはにわ園である。
平和台公園にはオーガニックレストランsizen(シゼン)というビュッフェ式のレストランがある。はにわ園の見学が終わるのがちょうど食事時ならば、ここで食事をするのもいいだろう。
公園内は人は少なかったが、このレストランは人気のレストランらしく、とても混雑している。
宮崎で見かける埴輪
宮崎県は「神話のふるさと」をキャッチフレーズにしており、観光スポットなどに埴輪を展示している。
鵜戸神宮や青島神社、青島駅などにも、よく探せば展示されている埴輪を見つけることができる。
「神話のふるさと」というキャッチフレーズもいい響きだが、対象を絞り込んで「埴輪のふるさと」というキャッチフレーズの方がいいのではないかと思ったりもする。