愛知県日進市に大安寺という寺がある。この寺は浄土真宗系の寺で、この寺や墓地のある敷地を「五色園」という。
五色園内には大きな池もあり、そこは公園墓地といったおもむきだ。また、浄土真宗系にもかかわらず、ここの墓地は宗旨宗派は問わない(神道など仏教徒以外も可)という太っ腹なのである。
公園墓地のような五色園であるが、それはまた「宗教公園」とか「宗教のテーマパーク」とも呼ばれている。なぜなら、園内には宗教に関連した多くの人形(塑像)が展示されているからである。これらの人形を作ったのは、浅野祥雲というコンクリート像作家である。
仏教のテーマパーク、五色園
五色園に到着すると入口付近に園内の案内図があり、どこら辺に人形があるかを確認することができる。五色園が広いとはいっても、決して歩けない距離ではない。
入口から進むとすぐに子供が作ったトーテムポールのような物がある。
そこをさらに進むと最初の人形に出会うことになる。人形は密集して展示されているわけではないが、園内の所々に展示されており、その数は100体を超える。
屋外に人形を展示した寺というのは、タイなどではよくある。通称「地獄寺」という寺である。タイの地獄寺は「地獄に行ったらこうなるぞ!」というのを人形を使って表している。
タイの地獄寺に展示されている人形は、かなり残忍な物もあり、子供などはトラウマになってしまうのではないかと心配してしまうほどだ。
しかし、五色園に展示されている人形は比較的穏やかだ。お坊さんやその信者などの人形や、開祖の親鸞聖人の人形がメインで、基本的には親鸞の生涯に関するエピソードを人形で表現したものである。
また、田植えなどの季節の行事を表した人形などもあり、バラエティー豊かである。ほとんどの人形の側には、その説明が書かれた看板がある。
園内には小さなヤモリかトカゲのような爬虫類がちょろちょろしているが、マムシも出没するようである。
五色園への行き方
地下鉄東山線「星ケ丘」駅からバスで行く方法
五色園へ行く方法は、それ程選択肢はない。
最も楽なのが地下鉄東山線「星ケ丘」駅で下車し、名鉄バスで「五色園」まで行く方法である。1時間に2本程度の運行で、それほどバスの本数は多くないが、不便というほどでもない。また、五色園のバス停は終点なので乗り過ごすことはない。
バスを五色園のバス停で降りると、五色園はすぐそこである。
五色園から帰る際も始発のバス停なので、間違えなく座ることができる。
リニモの「芸大通(げいだいどおり)」駅から歩いて行く方法
五色園から最も近い駅がリニモの芸大通駅である。芸大通にはトヨタ博物館があるので、車に興味があるなら博物館を見学してから五色園へ行くのもおすすめである。
芸大通駅から五色園へは、徒歩で40~50分ほどかかる。道順はそれほど複雑ではなく、Googleの経路を利用すればたどり着ける。
駅から五色園への道中、Googleの経路が示す道から少し外れた所にコンビニがあるが、それ以外は何もない。暑い日にはペットボトル飲料でも持参した方がいいだろう。
あまりリニモにも乗る機会もないので、体力があるなら芸大通から五色園へ散歩というのもおすすめである。
五色園の地図