明治の文豪・夏目漱石に関する資料を展示している記念館がある。新宿区にある漱石山房記念館だ。
漱石山房記念館は、ちょっとした猫アートで飾られている。それもそのはず、漱石の小説に、有名な「吾輩は猫である」があるので、漱石は決して猫とは無縁ではないからだ。
細い路地にある漱石山房記念館
早稲田駅で地下鉄を降り、早稲田通りを神楽坂方面に歩くと、漱石山房記念館へ行く路地がある。路地の名前は、そのものずばり「漱石山房通り」だ。路地の入り口には、猫の絵が描かれた漱石山房記念館の案内が立っている。
また、漱石山房通りの路面にも記念館の方向示す小さなタイルのようなものが埋まっているが、ここにも猫がいる。
漱石山房通りにさえ行けば、漱石山房記念館へは迷うことなくたどり着けるが、ご丁寧にもたくさんの猫が道案内をしてくれるのである。
漱石山房記念館の猫アート
漱石山房記念館は2階建てで、1階の一部と2階が有料の展示室になっている。記念館はこじんまりとしているが、夏目漱石ファンなら1度は訪れる価値はあるだろう。
展示室の猫アート
漱石山房記念館に入ると、猫の足跡を模したデザインが床に施されている。
また、館内には、下の写真のような黒猫のオブジェが何体か配置されている。なぜ黒猫かというと、「吾輩は猫である」に登場する猫のモデルとなったのがグレーがかった黒猫だからだ。
所々に配置された黒猫は、漱石山房記念館のアクセントとなっている。猫アートが目的だと多少不満があるかもしれないが、ここでは夏目漱石が主人公なのだ。そのため、ここの猫たちは強い自己主張はしないのである。
猫グッズがそろったミュージアムショップ
記念館の受付横にはミュージアムショップがある。ミュージアムショップで販売されているグッズは、黒猫がデザインされた物がほとんどである。
ミュージアムショップでグッズを購入する場合は、サンプルのそばにある番号札を取り、レジに持っていくとスタッフの方が商品を出してくれる仕組みになっている。
ちなみに、レジとは入館料を支払う受付と同じ場所である。
漱石山房記念館へ来た記念に黒猫グッズを買うなら、手頃な価格のマグネットなどがおすすめだ。
黒猫のカップがかわいい「CAFE SOSEKI」
記念館の中には「CAFE SOSEKI(カフェ・ソウセキ)」というカフェがある。CAFE SOSEKIは記念館を入って左手にあり、カフェのみの利用なら入館料は不要である。
CAFE SOSEKIでのおすすめは、漱石の小説にも出てきたという「空也もなか」とドリンクをセットにした「空也もなかセット」だ。空也もなかを食べながら、明治の文豪の気分に浸ってみるのもいいだろう。
ドリンクの方は、ホットを注文すると猫がデザインされたスリーブを付けてくれる。
スリーブを外すと黒猫が現れる。この黒猫がCAFE SOSEKIのマスコット的な猫である。
漱石山房記念館のウェブサイト
漱石山房記念館から神楽坂へ
漱石山房記念館に行ったら、見学後に神楽坂方面へ散歩するのもおすすめだ。途中、猫グッズを扱う雑貨屋もある。
猫グッズのお店
漱石山房記念館から赤城神社へ向かう途中にあるのが「神楽坂ねこの郵便局というなまえのお店」である。長い店名だが、これがお店の名前だ。
神楽坂ねこの郵便局というなまえのお店は、金~日曜日しか営業していないので、営業中に立ち寄りたい場合は、週末の午後に行くしかない。
神楽坂には「ふくねこ堂」という雑貨屋がある。ふくねこ堂は、細い路地が入り組んだ所にあり、知る人ぞ知る秘密のお店という雰囲気がする。このお店は黒猫の看板が素晴らしいので必見である。
妖怪お守りがある赤城神社
神楽坂周辺には赤城神社があるが、ここでは鬼太郎のちゃんちゃんこと目玉おやじのお守りを売っている。ゲゲゲの鬼太郎ファンには穴場的な場所かもしれない。
神楽坂通りのコボちゃん像
神楽坂通りの歩道には、なぜかコボちゃんのブロンズ像がある。人混みの多い所ということと、コボちゃん像自体がそれほど大きくないので、注意して歩かないと見逃してしまうので要注意だ。
コボちゃんは定期的に衣替えをしている。ネットで検索すれば、いろいろな服を着たコボちゃんの写真を見ることができる。
神楽坂一帯は、大通りから一歩外れると非常にいい雰囲気がする路地が多い。漱石山房記念館から神楽坂あたりを散策して過ごすのも、楽しい休日の過ごし方といえよう。
参考地図