石巻市の田代島は猫島として有名である。田代島へ行くには、石巻市市内からフェリーに乗っていくが、フェリーを運航するのが網地島(あじしま)ラインだ。
田代島行く際に、必ず乗船する網地島ラインのフェリーについて説明してみたい。
石巻市内のフェリー乗り場
網地島ラインのフェリー乗り場は、石巻市内に2ヶ所ある。「石巻中央発着所」と「石巻門脇発着所」である。
石巻中央発着所
石巻中央発着所は、通常「中央発着所」と呼ばれ、石巻駅に近い方のフェリー乗り場である。電車で石巻に来た場合や石巻中心部に宿泊する場合は、中央発着所から田代島行きのフェリーに乗ることになる。
石巻中心部から中央発着所へ歩いて行くと、下の写真のような看板がある。
看板の矢印の方に進み、階段を上ると土手のような所に出る。そこにあるマンションのような建物の中に中央発着所がある。
中央発着所は、網地島ラインのオフィスとフェリーの待合室を兼ねている。中はきれいだ。
石巻門脇発着所
石巻門脇発着所は、略して「門脇発着所」と呼ばれる。門脇発着所のオフィス兼待合所はプレハブのような建物だ。中央発着所に比べるとしょぼい感じがするが、実は、門脇発着所の方が利用客が多い。広い駐車場があるからだ。地元や石巻周辺の人たちは、車で門脇発着所まで来てフェリーに乗船するのである。
門脇発着所の近くには野良猫がおり、建物の中に入ろうかと迷っている姿も見られるという、ほのぼのとした待合所なのである。
乗船する前に
往復のチケットを購入
フェリー発着所に着いたら、まずは券売機で乗船チケットを買う。田代島を往復するだけなら往復券を買っておいた方が便利だろう。もちろん、片道分しか買ってなくても、帰りのチケットは乗船した際にフェリーの中で買うことができる。
田代島には港が2つあるが、田代島発着のチケットは、どちらの港でも乗降船可能だ。
運航状況を確認
乗船する前に必ず行うべきことは運航状況の確認である。券売機の近くにボードがあるので、そこに貼ってある掲示物には目を通しておいた方がいいだろう。
天気が良い時でも、海が荒れていることもある。また、下の写真のように、「潮位の影響で大泊に寄港できません」という掲示物が貼られていることもある。もし大泊でフェリーを降りる予定だったなら、降船する港を仁斗田に変更する必要があるので、柔軟な対応が必要だ。
台風が近づいているなどの理由で、フェリーが運航されるかどうか心配な時は、発着所へ向かう前に網地島ラインのウェブサイトで運航状況を確認しておくといいだろう。運航されるかどうかは、出発の30分前に判断される。
海が荒れて運航が不可能な場合は、無情にも欠航になるが、こればかりは仕方のないことだ。
意外と大きい網地島ラインのフェリー
網地島ラインは、「シーキャット」と「マーメイドⅡ」の2つの船が運行されている。どちらも一回り、あるいはふた回りくらい小さな船を想像していたが、意外と大きい船だ。
船内も広々としており、座席も座り心地が良い。夏は網地島へ行く海水浴の客でいっぱいになる。
田代島のフェリー発着所
田代島にもフェリーが発着する港が2つある。「仁斗田」と「大泊」だ。
仁斗田港
仁斗田港は良く整備された港で、田代島ではこちらの方がメインのフェリー乗り場になる。
フェリー乗り場から少し離れた所にかわいい待合所がある。待合所の前にある黒猫の置物のような物は、後述するように猫の餌入れである。
田代島では、猫に餌をやることは禁止である。猫の餌を持ってきてしまった場合は、フェリー乗り場の待合所に黒猫の形をした餌入れがあるので、その中に入れよう。この他にも、島内数ヶ所に同様の餌入れがある。
港には時刻表があるので、帰りのフェリーの出発時刻を確認しておこう。網地島からの乗船客が多いので、午後遅く石巻へ向かうフェリーは混雑することが書かれている。
大泊港
大泊港は仁斗田港と比べると、どこからフェリーに乗るのか分からないくらい質素である。潮位の影響を受けやすいのも納得できる。
田代島の観光を大泊から始める場合に心しておきたいのは、いきなり急な坂道を登るはめになるということだろう。
帰りに鹿島御児神社へ行ってみよう
石巻市の観光スポットに鹿島御児(かしまみこ)神社や日和山(ひよりやま)公園がある。これらは門脇港から近いので、田代島へ行った帰りに門脇発着所で下船して訪れるのがおすすめだ。
鹿島御児神社と日和山公園は隣接しており、公園内に神社があるような感じである。鹿島御児神社では、海を背景に見る鳥居が素晴らしい。また、キティちゃんやマイメロディののお守りの授与所もある。
網地島ラインのウェブサイト