高千穂を通るバスが高千穂のバスセンターに着くと少し驚く。高千穂峡や神楽などで有名な高千穂にしては、バスセンターという名前の割に停留所の規模が小さいからだ。
「高千穂峡とかに行くんだけど、ここで降りていいのかな?」と迷いながらバスを降りると、そこは目的地の「高千穂」だった。
地図を頼りに高千穂峡の方向へ歩くと(バスセンターから右へ行くか左へ行くかを間違えなければ、後は1本道であるが)、高千穂らしく神楽の像がある。
高千穂神社で行われる夜神楽
高千穂峡もさることながら、高千穂へ行ったら見逃せないものの1つに高千穂神楽がある。
高千穂神楽は、重要無形民俗文化財に指定されている「高千穂の夜神楽」の三十三番の神楽の中から代表的な「手力雄の舞」「鈿女の舞」「戸取の舞」「御神体の舞」を公開しているというものである。
高千穂神楽は、高千穂神社境内の神楽殿で毎晩20時より約1時間行われる。
高千穂夜神楽は、毎年11月から2月にかけて高千穂の集落ごとに奉納される神事である。
高千穂夜神楽が奉納されない日に、高千穂の文化を知ってもらうために催されるのが高千穂神楽である。
座席自由の夜神楽会場
高千穂神楽は夜8時から行われるので、高千穂神楽を見学する方は高千穂で宿泊するものと思われる。
国民宿舎ホテル高千穂などの大きな宿泊施設に宿泊する場合は、時間に合わせ高千穂神楽のための送迎バスを用意してくれる。送迎バスを利用すると、高千穂神社の神楽殿には夜の7時半頃着く。
高千穂神楽が行われる神楽殿は畳敷きになっており、畳に座って神楽を見ることになる。座る位置は自由だが、開演時間が近づき混雑してくると「もっと詰めて下さい」と声がかかる。
ベストショットを狙うならいい位置に座る
高千穂神楽は撮影可能である。むしろ、どんどん撮ってSNSなどにアップしてくれという方針だ。
もし写真撮影が目的なら前方の1列目、少なくとも2列目の真ん中に座るのがベストだろう。2列目になった場合は、前の人の頭が邪魔にならないように左右にずらして座るといい。
ただし、前方の真ん中の席を確保するには、宿泊施設の送迎バスを利用するのでは遅いという難点がある。高千穂神楽を見学の受付は夜7時から始まるので、ぜひとも受付開始時間までには高千穂神社に着いておきたい。
もし前方の席を確保できなかった場合は、1番後ろで望遠レンズを使用して撮影するのがいいと思う。
畳に座るのが苦手な人は座布団持参で!
畳に座り慣れていないと長い時間畳の上に座る続けるのは結構きついものだ。たとえ胡座(あぐら)でも辛いこともある。
畳に座るのが苦手な方は座布団を持参するとよい。ホテルで借りられるかどうか相談し、可能なら持って行った方がいいだろう。
また、椅子の持ち込みも可能であるので、足が悪い人などは簡易な折り畳み式の椅子を持って行くといいだろう。この場合は、他の人の迷惑にならないよう1番後ろや横からの見学になる。
高千穂神楽や高千穂夜神楽のスケジュール等は、下記の高千穂町観光協会のウェブサイトが参考になる。
高千穂の道の駅も忘れずに
高千穂は、高千穂峡の一角を除くとそれほど観光地という感じがしない。土産物屋もないので、何か買おうとするときに困る。
バスセンターと高千穂神社の中間に位置する所に高千穂がまだせ市場があるが、ゆっくりと土産物を見ることができるのはここくらいだ。
実は高千穂には道の駅があり、ここでも土産物を売っている。高千穂神社の鳥居を出て左に向かった所に道の駅はある。
この道の駅には「ひむか神話街道」にまつわる大きなモニュメントがあり、撮影スポットとしてもなかなかのものだ。
道の駅の店内には地元でとれた野菜や名物などに混ざり手作り弁当などが売られている。
その道の駅の店内の小さいスペースに高千穂の土産物がある。ここで売られている土産物は、がまだせ市場で売られている物とは多少異なるので、足を運ぶ価値はあるだろう。
道の駅には数匹の猫がおり、店から出てくる買い物客にまとわりつき、えさをねだってくる。
観光に便利な国民宿舎ホテル高千穂
高千穂の観光に便利なのが国民宿舎「ホテル高千穂」だ。
高千穂峡と高千穂神社へは徒歩で行けるので、高千穂神楽の席取りのため高千穂神社へ早く目に行きたい時にも重宝する。
バスセンターから高千穂峡や高千穂神社の方へ歩いていると、途中に案内があるので迷うこともない。
ホテル高千穂では、高千穂神楽の送迎だけでなく、高千穂峡でのライトアップなどの時にも宿泊者のためにマイクロバスを運行してくれる。
ホテル内もきれいで、食事もおいしい。高千穂ではおすすめのホテルだ。