モアイ像(Moai statues)といえばイースター島である。知ってる方も多いと思うが、モアイ像とは大きな人の顔を石に彫刻したものだ。
そのモアイ像が、何と宮崎県にもあるのだ。その場所は日南市にある「サンメッセ日南」である。
サンメッセ日南にモアイ像がある理由
サンメッセ日南にあるモアイ像はイースター島の長老会から正式に許可を得て作られたものである。
モアイ像の彫刻(レプリカ)自体はいろいろとあるが、正式な許可を得て作られたモアイ像は、世界広しといえどサンメッセ日南のモアイ像だけなのだそうだ。
イースター島の長老会からモアイ像作成の許可がでた経緯は、日南市の観光サイト「観光にちなんの旅」によると次のようにある。
日本のモアイ修復チームが、1993年から3年かけて倒れていた15体のモアイ(アフ・トンガリキ)を立ち上げた奉仕と友情に対し、ラパヌイ(イースター島)の長老会と島民が、日本で復元することを初めて許可し、サンメッセ日南に世界で唯一7体のモアイ象(アフ・アキビ)を完全復刻することができた。
日本のモアイ修復チームがイースター島のモアイ像を修復したことに対するお礼として許可がでたということだ。
鵜戸神宮かサンメッセ日南か
宮崎県の観光スポットに調べていたが問題が1つあった。スケジュール上、日南ではそれ程時間を割けなったのだ。
鵜戸神宮かサンメッセ日南のどちらかを選ぶしかなかった。
サンメッセのモアイ像にも興味があったが、やはり日南の観光の王道は鵜戸神宮だ。熟考した末、サンメッセ日南に行くことは諦めた。
それゆえ、サンメッセ日南の行き方も調べなかった。
サンメッセ日南は鵜戸神宮と同じバス路線上にある
鵜戸神宮へ行くには宮崎駅からバスに乗り、終点まで行く。時間はかかるものの、途中、日南の美しい海岸を目にすることができる楽しいバスの旅である。
そろそろ終点かと思う頃、もう1つ停留所があり、そこでバスが止まった。
ずっと左の海の景色を見ていたのだが、ふと右の方を見てみると「サンメッセ日南」という文字が目に飛び込んできた。
サンメッセ日南と鵜戸神宮は、同じバスの路線上にあったのだ。
サンメッセ日南の看板を見ると、モアイ像を見たいという気持ちを抑えられず、鵜戸神宮での滞在時間を2時間から1時間にし、鵜戸神宮の帰りにサンメッセ日南に立ち寄ることに決めた。
モアイ像を見に行くことにしたのである。
海を背にしたモアイ像に感動
鵜戸神宮の観光を終え、宮崎駅行きのバスに乗った。そして次の停留所のサンメッセ日南の前でバスを降りた。
ちなみに鵜戸神宮の次の停留所とはいえ、鵜戸神宮からサンメッセ日南はかなり離れているので、歩いて行くのは厳しいだろう。
停留所からサンメッセ日南の入口まで歩き(これが結構歩く)、入場料を支払い中に入った。
モアイ像は全部で7体。海を背に立っており、予想よりも大きかった。
モアイ像に関する説明書きがあったが、そこには前述したようにイースター島の長老会から正式に許可されて作られたものということが書かれていた。
青い空をバックにするモアイ像は、どこか不思議な感じがした。
モアイ像の前では記念写真を撮る観光客が多く、じっとタイミングを待たないと納得できる写真が撮れない。
ただ、モアイ像の前にいる観光客を見てるのも楽しい。どこかミニチュア風に見えるのだ。
高台から眺めるモアイ像
サンメッセ日南は、周りの景色が素晴らしい。
高台に上がれば、海を背景にしたモアイ像を見ることができる。青い空と青い海の中に浮かぶ7体のモアイ像は、非現実的な感じでさえある。
縁切りモアイという変わったモアイ像
モアイ像が海に背を向けるか、顔を向けるかで意味が違ってくるのだろか、海の方向に顔を向けた縁切りモアイというのもある。
カップルで行く場合は、縁切りモアイの前で写真を撮らないように注意が必要だ。
とんびに注意
サンメッセ日南付近を飛んでいる鳥は、海の近くにいる鳥とはちょっと違うなという気がしていたが、とんびであることが分かった。
下の写真のような注意書きもあり、とんびの被害者も少なくはなさそうだ。園内で飲食する際は、とんびに気をつけたい。
モアイグッズが豊富な売店
園内にはモアイ像に関連したグッズが豊富にそろっている売店がある。もしモアイ像マニアがいるとしたら、そんなマニアにはたまらない土産物屋だろう。
モアイグッズを見ているだけでも楽しいので、帰りがけに寄ってみるといいだろう。
モアイ像は絶対見るべき
鵜戸神宮での滞在時間を短く切り上げ、サンメッセ日南へ行ったのは正解だった。「やっぱり来てよかった」と思わずにはいられなかった。
園内の観光時間の目安は1時間半から2時間もあれば十分だ。
日南に行くなら、鵜戸神宮だけではなく、サンメッセ日南にも足を運ぶことをおすすめしたい。7体のモアイ像を見ないと後悔するに違いない。