オリンピックというのは、半ば役割を終えたのだと感じる。オリンピックが始まっても、今では全く見ることもないし、興味もない。
しかし、かつてはテレビでオリンピックの競技を見るのを楽しみにしていた時もあった。最ものめりこんだのが韓国で行われたソウルオリンピックだろう。
ソウル大会の前の2つの大会は、モスクワ大会は旧西側諸国がボイコットをし、ロスアンゼルス大会は旧東側諸国がボイコットをしたので、久しぶりの東西の各国が顔をそろえる大会となった。
そのソウルオリンピックで興味を持ったのが体操だった。特に女子体操は面白かった。
女王争いの陰に隠れていたボギンスカヤ
ソウルオリンピックでの女子体操の女王争い(個人総合優勝)は、旧ソ連代表のエレーナ・シュシュノワとルーマニア代表のダニエラ・シリバシュの争いとなった。
この2人の戦いもすごかった。結局、シュシュノワが女王の座を射止め、負けたシリバシュはテレビカメラの前でも涙を隠すことはなかった。
シリバシュがすごいのは、その後行われた種目別では女王争いに敗れた悲しみを吹き飛ばし、ほとんどの種目で金メダルを取ったことだろう。悔しいはずなのに笑顔で演技をするシリバシュの姿に感銘を受けた人も多いはずだ。
そんな目立つ2人の陰にボギンスカヤがいた。
ボギンスカヤの大人の雰囲気
ボギンスカヤの正式な名前は「スヴェトラーナ・レオニドヴナ・ボギンスカヤ(Svetlana Leonidovna Boguinskaia)」という。
彼女は、ベラルーシ、旧ソ連時代には白ロシアとよばれた共和国の出身で、女王争いをしていたシュシュノワと同じくソ連の代表選手だった。
ソウルオリンピックではシュシュノワとシリバシュに話題をさらわれたが、ボギンスカヤは他の女子体操選手とは違い大人の雰囲気があった。そのため、彼女のファンは多かったように思う。
当時14歳の女の子に「大人の雰囲気」というのもおかしいが、ほとんどの女子体操の選手は子供の体をしており、すらりとしたボギンスカヤは他の選手と一線を画していたのだ。
また、彼女の演技の時の表情も素晴らしく、子供の表情というよりは大人の表情を表現していた。これは他の選手にはまねできないことだったろう。
ソウルオリンピックでは個人総合は銅メダルだったが、その後のオリンピックや世界選手権では数々の金メダルを取っている。
ボギンスカヤのInstagram(インスタグラム)
現在、ボギンスカヤはアメリカに住み、体操のコーチをしているようだ。
彼女はInstagramのアカウントを持っており、アカウントは下の通りである。
投稿するのは体操関係の写真が多く、最近では男子体操の内村航平選手とのツーショットなどもある。
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嬉しいのは、彼女が昔の写真をアップしてくれることだ。
これがまた貴重な写真で、若かりし頃のボギンスカヤを思い出させてくれる。
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下の写真は、2枚とも1番右に写っているのがボギンスカヤである。
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ボギンスカヤは、体操界では忘れられない選手の1人であることは間違いない。