リオシオン・バスターミナルに地下鉄で行く方法

ギリシャでは鉄道よりもバスの方が発達している。そのため、内陸部の地方都市へ行く場合、長距離バスを利用する機会が多くなる。

アテネには長距離バス用のターミナルが下記の2つある。

どちらのバスターミナルもアテネの中心部から少し離れており、タクシーや公共の交通機関を使って行くのが一般的だ。

人気の観光地であるメテオラ（Meteora）やデルフィ（Delphi）へ向かうバスは、リオシオン・ターミナルから出発する。リオシオン・ターミナルは、通称「バスターミナルB（Bus Terminal B）」とよばれている長距離バス乗り場である。

古代遺跡があるデルフィへ行くには、アテネからツアーに参加するか、長距離バスを利用して行く必要がある。長距離バスはリオシオン・ターミナルから出発するため、ターミナルへ行く方法を調べてみた。

ガイドブックには「ラリッサ駅（アテネ駅）前からバスに乗り、プラクトリアというバス停で降りる」と書かれている。しかし、バスでリオシオン・ターミナルへ行った人の体験談を読むと、バス降車後バスターミナルがなかなか見つからず、たどり着くまでに相当苦労をしているようであった。

海外の旅行者も同様で、よく英語の旅行フォーラムに取り上げられている。それらのフォーラムを良く読んでみると、その原因が分かった。

プラクトリアのバス停はリオシオン通りにあるものの、リオシオン・ターミナルはリオシオン通りにあるわけではないということだ。つまり、プラクトリアでバスを降車後、少なくとも数百メートル歩く必要がある。

これではすんなりリオシオン・ターミナルに行けるわけがないだろう。ガイドブックを信じるなら、プラクトリアのバス停のすぐ側にリオシオン・ターミナルがあると思ってしまい、確実に迷ってしまうのではないだろうか。

バスで行くのも面倒くさそうだったので、公共のバスを使わずに迷わず行ける方法を模索した。

Google mapによると、地下鉄の1番線（METRO Line 1）のKato Patissia（カト・パティッシア）駅がリオシオン・ターミナルの最寄りの地下鉄駅のようなので、その地下鉄駅から歩いてみることにした。

実際にKato Patissia駅からリオシオン・ターミナルまで歩いて行った様子を紹介してみたいと思う。

地下鉄のKato Patissia駅からリオシオン・ターミナルまでは、下記のような経路になる。キャスター付きの荷物をゴロゴロ引いて行ったが、10分もかからない距離であった。思ったよりも近かったので、少しあっけない感じがしたものだ。

【地下鉄Kato Patissia駅からリオシオン・ターミナルまでの経路】

アテネの中心部から地下鉄に乗った場合、Kato Patissia駅で降りて地上に出ると、下の写真のような赤くてかわいいAgia Xeniという教会がある。この教会に向かって右側に小さな広場があるので、その広場を抜けると、後はGoogle map通りに歩くだけ。

リオシオン・ターミナルに着くまでに右折、左折と2回曲がればいいだけだ。道順としては非常に簡単である。

2度目に曲がった道を少し歩くと黄色いタクシーが見えてくる。これらのタクシーは、バスターミナルの客待ちをするタクシーで、その近くにリオシオン・ターミナルがある。

ターミナルの入口は、意外と小さいので要注意だ。とてもバスターミナルには見えないので、「ここじゃないのかな？」と思ってしまうかもしれない。

入口は小さいものの、ターミナルビルの中は広々としている。

ビルに入ると、右側がチケット売場がある。往復のチケットも購入可能なので、往復共にバスを利用する予定なら帰りのチケットも買っておいた方がいいだろう。地方の町だと、どこで帰りのチケットを買えばいいのか分かりにくい場合も多いからだ。

ターミナルビルでは売店も充実しており、ちょっとしたカフェもある。

リオシオン・ターミナルに関して、1つ注意しておかなければならないことがある。

空港とアテネ市内を結ぶエアポートバスがあるが、その内「X93番」のバスは、空港ともう1つの長距離バスターミナルであるキフィスウ・ターミナル（バスターミナル A）間で運行されている。

ガイドブックには、このX93番のエアポートバスは、リオシオン・ターミナルを経由すると書かれていることがあるものの、実際にはエアポートバスはリオシオン・ターミナルには止まらない。

エアポートバスX93番は、リオシオンを経由するが、バスが止まるのはリオシオン通り沿いのバス停であり、リオシオン・ターミナルではない。

空港から直接リオシオン・ターミナルに行くことを考えているなら、この点は注意しておいた方がいいだろう。

ざきログ