ざきログ

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長距離バスで行く 遺跡の町デルフィ

デルフィ(Delphi)は遺跡がある小さな町。デルフィに行くには、アテネのリオシオン・ターミナル(リオシオン・バスターミナル)から長距離バスを利用するか、アテネからデルフィを巡るツアーがあるので、それに参加するのが一般的である。

ツアーではなく、個人で長距離バスを利用して行く場合でも、片道約3時間なので、上手く旅程を組めばアテネから日帰りも可能だ。

ここでは、アテネから長距離バスを利用してデルフィに行く場合の注意点、そしてデルフィの街の魅力を紹介してみたい。

 

 

アテネから長距離バスで行くデルフィ

リオシオン・ターミナルからバスに乗車

アテネのリオシオン・ターミナル(Liossion Terminal)は、通称「バスターミナルB(Bus Terminal B)」とよばれ、アテネ中心部からは多少面倒な場所にある。

アテネ中心部からリオシオン・ターミナルへの行き方は、下記の記事に詳細を書いているので参考にしてほしい。

 

【参考記事】 

www.apriori-eye.com

 

リオシオン・ターミナルのバス乗り場へ行くと行き先別に乗り場が分かれている。デルフィ行きのバス乗場は1番奥の7番、「DELPHI」という案内がある乗り場だ。

 

アテネのリオシオン・ターミナルのデルフィ行きバス乗場

デルフィ行きバス乗場

  

バスは全席指定席となっているので、発車の10分ほど前に7番乗り場に行けばいいだろう。早く行っても、ぼけーっと待つだけである。

発車間近になるとバスの運転手がトランクを開けるので、大きな荷物がある場合はそこへ積み込むことになる。荷物を積み込む際は「デルフィ」と言って、デルフィまで行くことをアピールすると運転手は荷物をどこに置けばいいかを指示してくれる。

 

アテネからデルフィ方面へ行く長距離バス

アテネ発デルフィ行きのバス

 

途中で約10分間の休憩あり

アテネを出発したバスは2時間ほど走った所で、休憩のため約10分間止まる。そこには「Friendly cafe bar(フレンドリー・カフェバー)」という大きい店があり、店内にはドリンク類や菓子類を販売する売店がある。また、軽食を取ることも可能だ。

店内は広々としているが、乗客はバスの発車を気にしてか、バスの見える屋外の席に座る人がほとんど。もちろん、ここはギリシャ。屋外で何かを食べれば、時には猫もやって来て、食べ物をねだってくることもある。

 

アテネから長距離バスでデルフィに行く時、途中10分ほどの休憩をするFriendly cafe bar

Friendly cafe barで10分間の休憩

 

デルフィ到着

Friendly cafe barを出発すると、デルフィまではあと少し。

途中雰囲気のいい、大きな町でバスが止まるが、デルフィと勘違いしてしまうかもしれないので注意が必要だ。そこは「アラホバ(Arachova)」という街である。

デルフィに着くとバスの車掌さんが「デルフィ、デルフィ」と大声で言ってくれるので、そこがデルフィだ。

デルフィの到着場所は、下記の写真のようなツアーバスの駐車場を示す標識がある。アテネからの長距離バスは、この辺りに止まる。

 

アテネ発長距離バスのデルフィのバス停

デルフィのバス停

 

デルフィ観光後、アテネに戻るならば、リオシオン・ターミナルで往復のチケットを買っておくことをおすすめする。もし買い忘れた場合やアテネ以外の場所へ行く場合は、降車場近くの「BUS STATION」という看板が出ているお店でバスのチケットを買うことができる。

 

長距離バスのチケットが購入できるデルフィのバスステーション

デルフィのチケット売場

 

アテネ、デルフィ間は結構混雑するので、チケットは早めに買っておいた方がいいだろう。

 

デルフィの魅力

遺跡を見るために日帰りで訪れる人が多いデルフィは、思ったよりもこじんまりとした町だ。街の端から端まで徒歩で10分もかからない。

また、風景が素晴らしく、見渡せば山に囲まれている。そして、意外なことに海が見える町でもある。

遺跡はもちろんのこと、山と海の風景を1度に楽しめる町デルフィだが、他にも魅力があるので、いくつか挙げてみたい。

 

島と比べて物価が安い

観光地であるにもかかわらず、デルフィの物価は安い。エーゲ海の島からデルフィに来ると、その物価の安さに驚くかもしれない。島での食事代と比較すると3割前後安い感じがする。

小さい町なのでレストランの数はそれほど多くはないものの、デルフィの素晴らしい風景を眺めながら食事ができるレストランもある。

 

考古学博物館の展示物が充実

デルフィの遺跡は、こじんまりとした感じだ。

 

デルフィの遺跡。あまり規模は大きくない

デルフィの遺跡

 

しかし、注目すべきは、遺跡に隣接しているデルフィ考古学博物館である。この博物館は意外と大きく、立派な建物だ。

 

デルフィ考古学博物館の入口

考古学博物館

 

ギリシャではあちこちに考古学博物館があるが、重要な出土品はアテネで展示されることが多いものだ。しかし、町の規模を考慮すると、デルフィの考古学博物館は、展示物がとても充実していると言えるだろう。

 

デルフィ考古学博物館の充実した展示物

考古学博物館の展示物

 

全身の彫刻の展示が多いのも嬉しい。館内では写真撮影ができるので、これらの彫像は撮影しがいがある。

この考古学博物館を見学するために、少なくても1時間程度は見ておいた方がいいだろう。また、デルフィに宿泊し、朝から観光できるなら、遺跡よりも考古学博物館の見学を先にした方がいい。日中は観光客が多くなり、博物館が混雑するためだ。

 

土産物屋巡りが楽しい

デルフィは観光地なので、土産物屋が多く立ち並んでいる。遺跡の街らしく出土品のレプリカなどもある。土産物は種類が豊富で、これらを見ながらの街歩きは楽しいものである。

 

デルフィの小さい街のあちこちにある土産物屋

デルフィの土産物屋

 

猫が多い

デルフィには猫が多く生息している。猫はデルフィの街中にも遺跡周辺にもいるが、街中に生息している猫は、かなり警戒心が強い。えさをやろうと近づいても、すぐに逃げてしまう。

街中にいる猫と比べ、遺跡とその周辺にいる猫は警戒心はほとんどない。特に遺跡に隣接する考古学博物館の近くにいる猫は、えさをくれそうな人を探して慌ただしく動き回っている。

嬉しいのは、キャットフードを与えるとガツガツ食べてくれる猫が多いこと。与えがいがあるというものだ。

ただ、時々野良犬がやって来て、猫を蹴散らし、キャットフードを奪ってしまうこともある。猫にとっては受難の時かもしれない。

 

デルフィの遺跡周辺にいる猫たち

遺跡周辺の猫

 

静かなデルフィの街

遺跡を見学するために多くの人がデルフィを訪れるが、街は意外と静かだ。ほとんどの観光客が日帰りの旅行ということと、観光客は遺跡だけを見学し、街には寄らない場合が多いからだ。

遺跡を見るだけならアテネからの日帰りで十分だが、デルフィに宿泊し、魅力的なギリシャの内陸部の街を楽しむのもおすすである。

 

【参考記事】 

www.apriori-eye.com