岡山市には招き猫の聖地の1つともいわれる招き猫美術館がある。アクセスは非常に悪く、通常は車で行くかタクシーを利用することをすすめられるだろう。
しかし、美術館には数多くの招き猫が展示されており、招き猫が好きな者にとり、1度は足を運ばなければならない場所でもある。
この招き猫美術館の魅力と、実際のアクセスについて紹介してみたい。
招き猫美術館の概要
招き猫美術館には本館と別館がある
招き猫美術館には、本館と別館の2つの施設がある。通常「招き猫美術館」と呼ばれているのは本館の方だ。
招き猫美術館の本館は、下の写真の茶色い建物である。この建物は古民家を利用したものだ。
本館のすぐそばに招き猫美術館の別館がある。別館の方は、「LUCKY CATS HOUSE(ラッキー・キャッツ・ハウス)」と呼ばれている。
最初はどちらへ行くべきか迷うかもしれない。Lucky Cats Houseの方が美術館ぽいからだ。しかし、入場券を売っているのは普通の民家のような本館の方である。
細かい所にも猫のデザインが
招き猫美術館では館内だけではなく、その周辺にも所々猫のデザインが施されている。
美術館の近くにある自動販売機には猫のイラストが描かれている。美術館の近くにきて、最初に目につくのがこの自動販売機なので、テンションも上がるだろう。
また、カーブミラーも猫の顔になっており、よく見るとミラーに猫の目が描かれている。注意しないと見逃してしまうほどの控えめなデザインで面白い。
招き猫美術館本館
約700体の招き猫コレクション
招き猫美術館の本館は2階建てになっており、約700体の招き猫が展示されている。
他所では見られないユニークな招き猫も展示されており、メス猫の乳房を袋状にし、そこに子猫がいるという奇抜な招き猫もいる。
中でも目立つのが、2階に展示されている大きな金色の招き猫だ。2階の展示室に、まるで主であるかのように鎮座している。所々傷がついたり汚れているのが、一層風格を感じさせる。
祈り札で祈願
美術館の1階には御神体的な招き猫がおり、その周りには絵馬のようなものが掛けられている。
この絵馬のようなものは「祈り札」といい、2匹の猫の絵が描かれている。
祈り札は、招き福猫や円満猫、良縁猫、合格猫という猫のお守りのようなものを購入するともらうことができる。
幸せが訪れる招き猫
2階の展示室には、幸せが訪れる招き猫という大きな木彫りの猫がある。形や表情がユニークな猫であるが、この猫を抱くと幸せが訪れるそうだ。
幸せが訪れる招き猫は下の写真のように抱くようだ。このようなポーズで写真を撮る人が多い。
子供がやる分にはかわいいが、大人が床に座り写真のようなポーズをするのは、ちょっと間抜けっぽくて面白い。間抜けっぽいといっても、決して馬鹿にしているわけではない。
猫神社
本館を出て目の前には猫神社のようなものがある。神社というほどでもないかもしれないが、おみくじが括り付けられている一角だ。
猫グッズが豊富なミュージアムショップ
招き猫美術館の1階にはミュージアムショップがあり、豊富な猫グッズが販売されている。美術館の近くにある金山寺のお守りも売っている。招き猫の絵がデザインされたお守りだ。
Lucky Cats House
ワークショップに利用されるLucky Cats House
招き猫美術館の本館を出て隣にあるの建物がLucky Cats Houseという別館である。入り口に猫の耳の形をした、小さな門のようなモニュメントがある。
別館では主に招き猫の絵付け体験などのワークショップが行われている。
別館にはテラスハウスがあり、休憩できるようになっている。テラスハウス内は、壁から天井までお札のようなもの貼られ、最初は異様な光景にびっくりするかもしれない。
また、テラスハウスには猫に関連する絵本がある。椅子とテーブルもあるので、それらの絵本を読むことも可能だ。
ポスターが素晴らしい招き猫美術館
招き猫美術館の招き猫のコレクションもすごいが、もう1つ注目すべき点は、広告ポスターが素晴らしいことかもしれない。デザイン的に優れており、このポスターを販売してもいいのではないかと思うくらいだ。
実際、この美術館の広告ポスターは広告関連の分野で表彰されている。
招き猫美術館への行き方
タクシーにするか、レンタカーにするか?
冒頭にも書いたとおり、招き猫美術館は不便な場所にあり、アクセスは悪い。遠方からの旅行者はタクシーを利用するかレンタカーを借りて行くことになる。
タクシーにするかレンタカーにするかは悩みどころかもしれない。招き猫美術館以外の岡山の観光スポットをレンタカーで回るというのならいいが、招き猫美術館見学のためだけにレンタカーを借りるとすると、タクシーより割高になる可能性もあるからだ。
この点は各人の判断であるが、タクシーで行く場合は岡山駅の西口から乗車する。招き猫美術館まで約20分程度、料金にして3,000円を少し超える額だ。 招き猫美術館があることは知っていても、詳しい場所を知らない運転手もいるので、すぐにナビを使用できるように、招き猫美術館の電話番号か住所を控えておくといいだろう。
最寄りの駅やバス停から徒歩で行くことは可能か?
「徒歩では困難」の意味
本当はタクシーもレンタカーも使わず、公共の交通機関を利用して行くことができれば交通費も節約できるのだが、招き猫美術館のウェブサイトには、はっきりと「徒歩では困難です」と書かれている。
招き猫美術館のウェブサイト
-福を呼ぶ- 招き猫美術館 | 岡山市北区金山寺にある「招き猫美術館」
また、岡山市の観光案内所に尋ねてもタクシーの利用をすすめられるだろう。
「徒歩では困難」というのには2種類ある。1つは距離的に無理な場合である。最寄りの駅から徒歩10Kmなら、ちょっと厳しい。もう1つは歩くのが危険な場合だ。歩道がなく、車をビュンビュン飛ばしているような道などが当てはまる。
しかし、Google Mapで調べると、最寄りのバス停である金山口から招き猫美術館までの距離は3.7Kmほどだ。それほど遠くはない。「このくらいの距離なら余裕で歩ける」という人も多いだろう。
実際に招き猫美術館に行ってみると分かるが、美術館の建物は山の中腹にある。つまり、招き猫美術館へ行くのは山登りをするようなものなのだ。
これが「徒歩では困難」という意味なのだろう。
行きはタクシー、帰りはバスで
行きは山登りとなるものの、帰りは坂道を下ることになる。もし、できるだけ交通費を抑えたいのなら、行きはタクシーで行き、帰りは最寄りの金山口のバス停まで歩くことをおすすめする。
美術館からバス停までは、それほど交通量がある道ではないので、危険というわけではない。
徒歩で金山口のバス停にたどり着けば、そこから岡山駅方面へ行くバスに乗ることができる。料金は200円で、バスの便も多い。
交通費節約派にとっては、行きはタクシー、帰りはバスというのがベストだと思う。
休館日は水曜日なので注意!
招き猫美術館へ行く際に注意したいのは、通常、美術館や博物館は月曜日が休館となるケースが多いが、招き猫美術館は毎週水曜日が休館ということだ。
タクシーに乗り、わざわざ不便な場所に行ったら休館だった、ということのないように注意したい。
招き猫美術館の地図
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