ざきログ

Zakki Log - つらつらと、気になることを綴ってみます -

【フィレンツェ発】冬のチンクエ・テッレ日帰りツアー

チンクエ・テッレ(Cinque Terre)は世界遺産に登録されている人気の観光地である。Cinqueは「5つの」、Terreは「土地」を意味し、5つの村のことである。

チンクエ・テッレの観光シーズンは、春から秋にかけてであり、シーズン中は観光客で混雑する。チンクエ・テッレへは、公共の交通機関を使って行けるが、フィレンツェから出発する日帰りツアーもある。

 

 

冬のフィレンツェ発チンクエ・テッレへのツアー

シーズンオフの2月、フィレンツェに行くので、ついでにチンクエ・テッレに行こうとベルトラ(Veltra)でフィレンツェ発のチンクエ・テッレへのツアーを探してみたが、どうしても見つからない。押さえのビアター(Viator)でもない。

電車などを利用して行ってもいいのだが、シーズンオフのチンクエ・テッレはそれほどプライオリティが高くはなかったので、できればフィレンツェ発のツアーで楽して行きたいと思っていたわけだ。

シーズン中は毎日催行されるフィレンツェ発のツアーだが、冬に催行されるツアーはあまりないのが実情だ。

チンクエ・テッレへのツアーが見つからないので行くのを諦めかけていたのだが、ベルトラ(Veltra)の英語版でチンクエ・テッレのツアーを見つけることができた。

このツアーを主催する現地の旅行会社は、Avventure Bellissimeという会社であるらしい。この旅行会社について調べてみた。

すると、Avventure Bellissimeのウェブサイトでフィレンツェ発チンクエ・テッレのツアーを直接予約でき、しかも直接予約するとベルトラで予約するよりもツアーの価格が安い日があることが分かった。

自分の希望する日の値段がベルトラを通して予約するよりも安かったので、Avventure Bellissimeのサイトで直接予約することにした。

 

www.tours-italy.com

 

このツアーは毎日催行されるわけではなく、週に数回である。また、最低5人集まらなければツアーは中止となる。

シーズンオフに5人集まるかどうかが少々不安の種ではある。ただ、このサイトでツアーのレビューを読むと、冬期にツアーに参加した人のレビューも多くあり、5人くらいなら集まるだろうと期待した。

 

実際のツアーの様子

集合場所はレプッブリカ(共和国)広場

ツアーの集合場所は、朝9時にレプッブリカ(共和国)広場(Piazza Repubblica)にある由緒ある高級カフェ「Cafe Paskowski」の前となる。

 

チンクエ・テッレへの日帰りツアーの出発地点となるフィレンツェのレプッブリカ広場

フィレンツェのレプッブリカ広場

 

サンタ・マリア・ノヴェッラ教会からこの門をくぐって着いた場合、左側の1番手前のカフェである。

「ここで大丈夫かな?」と思いながら、そのカフェに前に立っていた。というのも、このカフェ、かなり大きい。カフェの前とはいうが、どこで待っていればいいのか確信できずにいた。

不安を感じながらも、目立つ場所に立っていると女性が話しかけてきた。

 

「チンクエ・テッレに行くのですか?」

 

私が「そうですよ。多分ここで待っていればいいのでしょう」と答えると、その女性はちょっと安心したようだった。同じツアーに行く仲間が現れて、こちらも大いに安心した。

しばらく待っていると、ツアーのガイド兼運転手(以下「ガイドさん」)が現れ、車に案内された。ツアー参加者は、ぎりぎり5人。私に話しかけてきたアメリカ人の女性と、コロンビア人の夫婦とその旦那の妹、そして私であった。

アメリカ人の女性はツアー中、自分の年齢とかをばらしてしまうのだが、おばあちゃんといってもいい年だった。しかし、明るく元気で、おしゃべり好きだったので、このおばあちゃんが中心となってツアーは始まった。

 

 

マナローラ(Manarola)に向けて出発

最初の目的地はマナローラ(Manarola)である。ツアー参加者5名を乗せたミニバンが出発した。車の中では、ガイドさんが車窓の風景について随時説明してくれた。

このツアーは、ガイドさんが常にツアー参加者を引き連れ観光スポットを回るというものではない。マナローラに着くと集合場所までは一緒に行くが、集合時間が伝えられて、後は個々に観光するという形態のツアーである。

マナローラの次は電車でヴェルナッツァ(Vernazza)に行くので、マナローラの駅の近くまでガイドさんと一緒に行き、そこが集合場所となる。

個々に観光するとはいっても、マナローラの観光エリアは狭いので、実質的にはツアー参加者全員で同じ行動となってしまう。

 

チンクエ・テッレのマナローラの風景

マナローラの風景

 

シーズンオフなので人も少ないだろうと思っていたのだが、中国人観光客の多さにびっくりしてしまった。季節外れの寂れた感じのマナローラを見たいと思っていたので、ちょっと残念だった。

ツアー参加者5人はマナローラの景色を楽しみ、集合場所に戻った。

 

ガイドさんからの提案

集合場所の戻るとガイドさんが待っていた。そこでガイドさんから提案があった。

チンクエ・テッレには5つの村があるが、行き先を減らし、それぞれの滞在時間を増やすというものであった。

ガイドさんは3ヶ所でも4ヶ所でもいいので、参加者5人で決めてくれということであった。

私はどちらでも良かった。というのも出発前に想像していたチンクエ・テッレのイメージを最も表している村がマナローラであり、その風景を見てかなり満足してしまったからである。

マナローラの岸壁に寄り添うように建っているカラフルな建物を見てしまうと、後はおまけみたいに思ってしまったのである。

結局、他の4人も私と同じ様に思っていたようで、全員合意の上、3ヶ所の村を巡るツアーに変更された。

 

マナローラから電車でヴェルナッツァへ

次の目的地のヴェルナッツァ(Vernazza)へは電車での移動であった。電車に乗る前に、ガイドさんから電車の切符とヴェルナッツァの地図をもらい、ヴェルナッツァでの集合場所と集合時間が伝えられた。

 

チンクエ・テッレのマナローラ駅

マナローラ駅

ガイドさんは我々が電車に乗るのを見送った。彼は車をヴェルナッツァまで移動させなければならないので、電車には乗らなかった。ヴェルナッツァはマナローラから2つ目の駅で、「降りる駅は絶対間違えないで下さい!」とガイドさんから念を押された。

 

ヴェルナッツァで昼食

ヴェルナッツァで電車を降り、事前にガイドさんからもらった地図を参考にヴェルナッツァの街を歩いた。とはいっても、ここもマナローラ同様、こじんまりとした所なので迷うこともない。

 

チンクエ・テッレのヴェルナッツァの風景

ヴェルナッツァの風景

 

このツアーには昼食は付いていないのだが、指定されたレストランでワインのテイスティングとちょっとしたおつまみを食べることができた。

5人はヴェルナッツァの観光を終え、その指定されたレストランに行った。ワインとおつまみを頂くとなれば、必然的にこのレストランで昼食を、といういうことになり、5人でゆったりと昼食の時間を過ごした。

 

チンクエ・テッレのヴェルナッツァにあるレストラン

ヴェルナッツァにあるレストラン

 

最後の村コルニリア

昼食後、集合場所に向かうとガイドさんが待っていた。そして、ヴェルナッツァから再び車に乗り、このツアーで訪れる最後の村、コルニリア(Corniglia)に向かった。

車はくねくねした山道を走り、コルニリアに到着。ここはマナローラやヴェルナッツァと比べ、観光客は少なかった。

古い教会があったので、これを見学してから細い路地を散策した。そして、この村のビューポイントとよばれる場所に向かった。

 

 

コルニリアで猫と戯れる

このビューポイントは高台にあり、海を眺めることができる。周りは安全のため胸くらいの高さの石垣で囲まれていた。その石垣の上を突然白い猫が歩いて来た。

歩いて来た猫は石垣の上に座りこんだ。海を背景にすると、なかなか絵になる光景である。猫の近くに寄り顔を覗き込んだが、どこか凛々しさを感じる表情をした猫だ。

 

チンクエ・テッレのコルニリアにいた白い猫

コルニリアにいた白い猫

 

「別にえさをねだりに来たわけではない。ここに来たかったから来ただけだ」そんなことを言いそうな猫であった。

 猫は定刻通りの散歩しに来たのに違いない。我々が離れると、猫は何事もなかったように海に向かいたたずんでいた。

後ろを振り返ると、もう1匹の猫がいた。白い猫と一緒にやって来たのだと思われるが、こちらの猫は石垣の後ろに立っている建物の近くで控えめに座っていた。白い猫の子分だろうか?こちらの猫の方は、白い猫よりはフレンドリーであった。頭を撫でても、されるがままであった。

海を眺めるのが日課の猫たち。ちょっと羨ましい。

 

レプッブリカ広場に戻りツアー終了

コルニリアの観光を終え、集合場所から車に乗り、我々一行はフィレンツェのレプッブリカ広場に向かった。

レプッブリカ広場に到着すると、ツアーに参加した他の4人と「旅行を楽しんで下さい!」と挨拶を交わし、ツアーは終了となった。

このツアーは「small group」とあるように、少人数のツアーで融通の利くツアーである。また、ツアーに参加したメンバーも良かった。社交的な人たちで、お互い打ち解け合うことができ、非常に楽しめたツアーであった。

 

なぜガイドさんは訪問先を減らす提案を行ったのか?

ツアー終了後、なぜマナローラでガイドさんは訪問先を減らす提案をしたのか考えてみた。

あくまでも推論ではあるが、これはガイドさんが「訪れる村を減らして楽をしたい」という思いからでたものではないだろう。

おそらくガイドとして何度もこのツアーに携わり、その経験を基にした提案だと思うのだ。どのような経験かというと、「全ての村を回っても、ツアー参加者は飽きてしまう」というものだ。

チンクエ・テッレ(5つの場所)なのだからすべての村を回りたいと思うのは当然である。しかし、チンクエ・テッレによほど強いこだわりがある人以外は、5つの内2~3つの村に行けば十分なのではないかと思う。

この件に関しては海外の旅行フォーラムでも話題なっていたことがあり、チンクエ・テッレに行ったことがある人が、「5つの村全部回るのはいいが、2~3つの村に行った後、『残りの村も行くべきであろうか?』という疑問が湧くと思うよ」といった旨の投稿をしていた。

つまりこの投稿者の意見は、チンクエ・テッレは2~3つの村を回れば十分であり、それ以上別の村に行っても同じような所で、結局は飽きてしまうだろうというものである。

この投稿者には同意する。チンクエ・テッレに行くのがメインの旅行者を除き、「チンクエ・テッレにも行ってみたい」程度の旅行者なら2~3つの村に行けば十分だと思うからだ。

もし、できるだけ時間をかけたくないというのであれば、チンクエ・テッレの象徴的な風景を見ることのできるマナローラだけでもいいのではないかと思う。

これはチンクエ・テッレが旅行のメインではなく、チンクエ・テッレの観光に強いこだわりがない場合である。チンクエ・テッレを思う存分堪能したい場合はゆっくりと5つの村を回ればいいと思う。

このようなことを考慮して、ガイドさんは回る村を減らすことを提案したのではないかと思うのである。

 

冬のチンクエ・テッレ

チンクエ・テッレに行くなら冬ではなく、少し暖かくなってからの方がいいのかもしれない。海の色がきれいになるだろうから。しかし、そううまく旅行の都合がつかないのなら、冬でもチンクエ・テッレのエッセンスを感じることはできる。

チンクエ・テッレに強い思いがないなら、無理して全ての村を回る必要もないだろう。行き先を絞れば、電車を利用して個人で行くのもいいと思う。その方がツアーに参加するよりも安上がりだからだ。

この日帰りツアーは、楽してチンクエ・テッレを回りたい、そんな方におすすめのツアーであると感じた。

 

【イタリア鉄道】乗車日が異なるチケットを買ってしまう現象に注意

イタリアを旅行中、都市間の移動に列車を利用するなら、Trenitaliaのウェブサイトで列車のチケットを買っておくとお得だ。 

早めにチケットを買うと安く購入できるので、セカンドクラス(2等)並みの料金でファーストクラス(1等)に乗れることもある。

Trenitaliaのウェブサイトでは、列車の種類にもよるが乗車日の約3ヶ月前からチケットを販売している。列車での移動日が決まっているなら、早めにチケットを購入することをおすすめしたい。

 

 

乗車日が違うチケットを買ってしまう人が続出

ネットでチケットを購入する際注意したいことがある。一時期海外の旅行フォーラムで、Trenitaliaでのチケット購入が話題になっていた。

内容は、Trenitaliaのウェブサイトで列車のチケットを購入したが、乗車予定日の翌日のチケットになっているのに気付いた、というものである。

つまり、9月1日に乗る列車のチケットを買ったつもりだったが、よく見たら9月2日に乗車する日付のチケット買ってしまったということだ。

 

community.ricksteves.com

 

上記のサイトだけではなく、トリップアドバイザーなどでも、乗車日が1日違っているチケットを買ってしまったという報告が少なからずある。 

これは非常によく理解できる。初めてTrenitaliaのウェブサイトで列車のチケットを購入しようとした時、希望乗車日の翌日のチケットを買いそうになったからだ。

購入手続き前に日付が違うことに気付き事なきを得たが、最後に日付の確認をしてなかったら購入してしまうところであった。

 

乗車予定日の翌日のチケットを買ってしまう原因

なぜ日付違いのチケットを買ってしまう人がいるのか、その原因を探ってみた。 

 

まず、Trenitaliaのウェブサイトにアクセスする

Trenitaliaのウェブサイトは、下記をクリックしてほしい。

 

Trenitalia - Homepage English - Trenitalia

 

すると、次のような画面になる。

 

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Trenitalia(トレニタリア)のサイト


フィレンツェからヴェネツィアまでの列車を検索する

Fromに「Firenze(フィレンツェ)」、Toに「Venezia(ヴェネツィア)」を入力し、乗車予定日(ここでは9月1日とする)を選択する。

そして、SEARCHをクリックする。

 

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9月1日の列車を予約


検索結果が表示される

9月1日にフィレンツェ発の列車の結果が表示される。ここで例として、8時30分にフィレンツェを出発する列車を選択する。

 

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8時30分発の列車を選択


クラス別の料金が表示される

8時30分フィレンツェ発の列車のクラス別料金が表示される。2nd Classeの最安値の「Super Economy」を選択する。

 

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スーパーエコノミーの2等車を選択


チケットの日付が9月2日になっている

「Super Economy」を選択すると、下記の確認画面となる。ここで青丸で囲っている日付を見ると9月2日になっているのが分かる。

このまま購入してしまうと、乗車希望日が9月1日なのに、翌日のチケットを買ってしまうことになる。

 

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9月2日のチケットで予約されている

 

なぜ翌日のチケットが選択されてしまうのか

Trenitaliaのウェブサイトで、日本で夜11時(23時)に列車を検索すると、日付の右横にある時間は「23」、つまり23時と表示されている。

時間を「23」のままにして、日付を9月1日で検索すると、9月1日の23時以降にフィレンツェを発車する列車を検索してしまうことになるのだ。

当然0時を過ぎた列車は、翌日発の列車ということになる。

 

Trenitaliaのウェブサイトでの正しい検索方法

発車時刻を指定する

Trenitaliaのウェブサイトでの正しい列車の検索のしかたは、日付を指定したら時間(発車時刻)も指定することである。

9月1日の午前7時以降の列車に乗車したいのであれば、日付を「9月1日」に指定した後に、下記のように時刻を「07」に変えなければならない。 

これで9月1日の午前7時以降にフィレンツェを発車する列車を検索することができるのである。

 

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発車時刻を7時にする

 

正しく列車を検索し、正しく選択すれば、下記のように乗車希望日の列車のチケットを購入することができる。

 

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9月1日のチケットが予約できた


正しい列車のチケットを購入するポイントは、

  • 列車検索の際日付を指定するだけではなく時刻も指定すること
  • 購入手続きに入る前にチケットの日付の確認をきちんとすること

の2点である。

 

誤った日付でチケットを買ってしまった場合の対処法

それでは、乗車希望日の翌日のチケットを買ってしまった場合、どうすればよいであろうか。 

 

購入済みチケットの変更

Trenitaliaのウェブサイトで「Manage your ticket(下記のスクリーンショットの赤い囲み)」を選択する。

 

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チケットを変更する


すると下記のようにチケットを変更するページになるので、ここで変更が可能である。

 

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チケット変更の手続きをする

 

安いチケットは変更できないことに注意

ただし、早期に安い料金のチケットを買った場合は変更は不可能である。

例えば、「Super Economy」などを購入した場合である。これは、飛行機でいう格安航空券や使用条件の厳しい正規割引航空券に相当するからである。 

つまり、Super Economyの料金でチケットを買った場合、日付を変更するにはすでに購入したチケットを捨てて、新たにチケットを買い直さなくてはならないのである。

ちなみにSuper Economyの場合、キャンセルして返金してもらうことも不可能である。 

せっか安く買ったのに、日付を変更するためにもう1度購入しなければならないようだと、結局高い買い物になってしまうので注意が必要だ。

このような状況にならないためにも、自分が購入しようとしているチケットが、乗車を希望する日付になっているか確認するよう心掛けるべきであろう。

 

Trenitaliaとは異なる日本語のウェブサイト

日本語のウェブサイトが登場

最近Trenitaliaに日本語のウェブサイトができ、日本語でイタリア鉄道のチケットが購入できるようになった。

 

www.trenitalia.jp

 

日本語のサイトといっても、Trenitaliaそのものの日本語版ではなく、日本の業者に業務委託していると思われる。

日本語のサイトの画面は、本家Trenitaliaとはだいぶ異なる。

 

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Trenitalia日本語サイト

 

Trenitaliaのサイトでチケットを購入する場合と、日本語のサイトで購入する場合を比較してみたが、料金は同じであった。

 

取扱手数料がかかることに注意

チケットの料金は同じものの、日本語のサイトでチケットを購入する場合、手数料がかかることに注意すべきだろう。

手数料は8ユーロで、場合によっては早期にチケットを購入する場合の割引分がすっ飛んでしまうかもしれない。

 

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日本語サイトでは8ユーロの手数料がかかる

 

手数料を支払うのが惜しくなければ日本語のサイトでチケットを購入するのもいいかもしれないが、そうでないなら本家Trenitaliaで購入することをおすすめする。 

 

イタリアの鉄道に乗車する際の注意点は、こちらの記事を参考に。

 

www.apriori-eye.com

 

アルベロベッロでレストランに迷ったら、隠れ家的な「カサノバ」へ

アルベロベッロは小さな町なので、レストランの数はそれほど多くはない。また、食事にかかる金額の方は、観光地にもかかわらずリーズナブルである。

数少ない選択肢の中から選ぶのであるから楽ではあるが、それでも、もしアルベロベッロでレストラン選びに迷ったらトゥルッリの集落の一角にあるカサノバ(Casa Nova)にしておけば間違いないだろう。

 

 

おしゃれで落ち着いた雰囲気のカサノバ

アルベロベッロは夜になると本当に静かだ。車も通らなければ、人通りもほとんどない。

そんな場所の一角にあるカサノバに着くと店の明かりは灯っているものの、店の中から音ひとつしない。店を覗いてみても人の気配がせず、本当に営業しているのかどうか分からず、不安になるかもしれない。

 

アルベロベッロのレストラン「カサノバ(Casa Nova)」

カサノバ(Casa Nova)

 

そんな不安を抱きながら中へ入ると、そこは石造りで雰囲気のいいレストランが現れる。石の色合いがとてもいい、隠れ家的なレストランである。

小さな入り口から判断して、こじんまりとしたレストランかと思いきや、店内は意外と広い。この広い店内を2人のウエイターが切り盛りしていた。 

装飾も素晴らしく、シックな感じがする。

ちょっとお値段の方を心配してしまったが、席に案内されメニューを見てみてみると思ったほどでもない。都市部のレストランと比較するとだいぶ安い。

特に食べたいというものがなければ、お店がおすすめする前菜とメインがセットになったものを注文するのがいいだろう。それに水とワインといったところか。

ワインに関しては、品の良いウエイターがいろいろ考えてくれて、おすすめを教えてくれる。

 

前菜の量にびっくり!

おすすめセットの前菜が運ばれてくると、びっくりするだろう。とにかく量が多いのである。前菜だけでお腹がいっぱいになるくらいだ。

ここが日本の居酒屋だったら、前菜をつまみにワインをちょびちょびとやり、2時間くらいかけたいところだったが、そういうわけにもいかない。この後にメイン料理が控えているからだ。

メインはパスタだったと思うが、メインを忘れてしまうほど印象の強い前菜であった。

メインを食べ終えると、「食べた~!」という達成感を感じた。大食漢ならいざ知らず、普通の食の持ち主ならば、「もう食べられない」と思うくらいお腹一杯になるはず。

 

アルベロベッロのレストラン「カサノバ(Casa Nova)」の前菜

前菜

 

デザートのチョコレートがすごい

メイン料理を食べ終えたので、もう少しワインを飲んで帰ろうかと思っていたところ、なんとデザートが運ばれて来た。

思わず「えっ?まだあるの?」と思ってしまった。大食い選手権でやっと食べ終えたと思っていたら、実はまだ1皿残ってた、みたいな感じだ。

しかも、またデザートがすごいのだ。お菓子数種類にチョコレートである。このチョコレートの大きさにも驚く。

大きなチョコレートはギロチンのようなカッターで切って、というよりは砕いて食べる。このようにしてチョコレートを食べるのは初めてであった。

個人的には残すのは失礼だと思うタイプで、外では滅多に食事を残さない。しかし、デザートはちょっとだけ食べて、ほとんど残してしまった。さすがにこれ以上お腹に入れることは無理だったからである。

ついでにワインもだいぶ残してしまった。

 

アルベロベッロのレストラン「カサノバ(Casa Nova)」のデザートの大きいチョコレート

デザートのチョコレート

 

座席で会計を済ませた後、帰りしなに残った水を持って帰りたいと聞いてみたところ、新しいペットボトルに入った水をくれた。

さすがにそれは悪いと思い、「飲みかけのでいいんですよ」と瓶に入った飲みかけの水を持って帰ろうとした。

しかし、瓶に入った水の場合、使用後の瓶は業者に返さないといけないらしい。この日は水を買いそびれていたので、新しいペットボトルの水をありがたく頂くことにした。

カサノバでの夕食は大満足であった。アルベロベッロに宿泊する機会があるなら、是非おすすめしたいレストランである。

 

www.casanovailristorante.it

 

 

水を買いそびれた理由はこちらの記事で。

 

www.apriori-eye.com

 

【イタリア鉄道】発車するプラットホームがなかなか決まらないというイライラ

イタリアを旅行中、都市間の移動に列車を利用する方も多いと思う。

移動の日にちが決まっているなら、あらかじめTrenitalia(イタリア鉄道)のウェブサイトで列車のチケットを買っておくとかなりお得である。早めのチケット購入で大幅な割引が適用されるからだ。

事前にチケットを買っておけば、スマートフォンでeチケットが利用できるので、乗車当日に駅に行き、列車に乗るだけだ。

しかし、Trenitaliaにはちょっと問題があるのだ。

 

 

空白のプラットホーム

イタリアで列車に乗車する時、最初は驚く方も多いかもしれない。

例えば、アルベロベッロやマテーラへ行くため、ローマからバーリへ列車で移動する計画を立てたとする。

移動日当日、ローマの駅に到着し、自分が乗車する列車が何番線から発車するのかを案内板(電光掲示板)で確認する。

駅には列車の到着(Arrival)と出発(Departure)を案内する電光掲示板がある。そこにPlatform(プラットホーム、以下「ホーム」)が表示される箇所があり、それぞれ何番線に到着するか、あるいは何番線から出発するかが表示される。

しかし、該当する列車は表示されてはいるものの、列車が発車するホームは空白の場合が多々ある(下の写真の白い枠を参照)。

 

ローマの電車の出発を案内する電光掲示板

電車の案内板

 

数分おきにホームを確認するが、ずっと空白である。こんな時「もしかして、運航中止?」と焦ってしまうだろう。

 

列車が発車するプラットホームが発車直前に決まることも

列車を利用する時に、何かあってはいけないと時間的に余裕をもって駅に着くようホテルを出る。

そして、駅に着き、出発の方の掲示板で自分が乗車予定の列車が何番線から出発するのかを確認するも、表示は空白。ちょくちょく電光掲示板を確認しても、ホームは空白のまま。

初めてイタリアの列車を利用する時に、このような洗礼を受けたなら、かなり焦るに違いない。

このような事態になると、乗車予定の列車が発車するホームはいつまで経っても空白のままのこともある。

そして、ホームが決まるのは、出発10分前ということもある。その間、列車が定刻通りに発車するのか気が気ではないだろう。

ようやく列車が出発するホームを確認し、急いでそこへ向かうことになる。

 

自分が乗る車両の位置が不明

更にもう1つ問題がある。

これはイタリアに限ったことではないが、自分が乗る車両がホームのどの辺にあるのか分からないことだ。

日本の新幹線なら、自分が乗る車両をどの位置で待てばいいのかが事前に分かる。ホームに乗車位置の案内があるからだ。

しかし、イタリアでは、実際に列車が到着しないと分からないのである。

始発駅から列車に乗るなら時間的にも余裕があるのでいいのだが、途中駅で列車に乗る時は列車の停車時間も短く、自分が乗る車両を求めてホームを走る羽目になる。

こんな時、「日本の新幹線てすごいな~」と思うことだろう。

 

焦らずに待つべし

このようにイタリアの列車が発車するホームは、なかなか決まらないことが多い。

自分が乗車予定の列車より後に発車する列車のホームが決まっているのに、なぜそれよりも早く出発する列車のホームが決まっていないのかとイライラするかもしれない。

しかし、ここは焦らずに待つしかない。

こういうことも多々あるので、列車でイタリア内を移動する時は、あまりにも早く駅に着いてもしょうがないのである。

早めに駅に着いた場合は、1番線は向こうの方とか、駅のホームの並びを頭に叩き込み、エスプレッソやカプチーノを飲みながら列車の発車場所が決まるまでゆっくりと待つべきである。

たとえ遅延はあっても、運航中止はめったにないので安心していいだろう。

 

アルベロベッロでは飲み物を買うにも一苦労

イタリアのプーリア州、世界遺産の街アルベロベッロ。とんがり屋根のトゥルッリが立ち並ぶ集落は、まるでおとぎ話の世界のようだ。

しかし、滞在中1つだけ困ることがある。

 

 

アルベロベッロには土産物屋は多いのだが

アルベロベッロは観光地である。そのため、トゥルッリの集落を中心に土産物屋はたくさんある。

 

アルベロベッロの土産物屋

土産物屋

 

しかし、トゥルッリの集落を除くと、朝と夕方の通勤・通学時間帯以外は静かな田舎町である。あまり人も歩いていない。

そのせいか昼間は営業しないお店が多く、飲料水やちょっとした食べ物の買うのに苦労する。  

喉が渇いた時など、飲み物を買おうとしても店が開いてないものだからカフェに入ろうとする。しかし、そのカフェでさえ閉まってることもある。

 

アルベロベッロのカフェ

カフェ

 

アルベロベッロでは、買える時に買っておく

アルベロベッロにもスーパーマーケットはある。ホテルからアルベロベッロ駅に行く途中にある「Todis」というスーパーマーケットだ。

 

アルベロベッロのスーパーマーケット「Todis」

Todis

 

隣町に行く日の午前中、電車に乗るため駅に向かっている時に見つけた。

「帰りに寄ってみよう」と思っていたが、隣町の観光を終え、スーパーマーケットに立寄ってみると店は閉まっていた。午後3時前のことだったと記憶している。

再度夜になって行ってみたが、やはりスーパーマーケットは閉まっていた。

その翌日も駅に向かう途中でスーパーマーケットが開いてるのを確認。観光を終えた後ホテルに戻り、しばらくしてから店に行ってみた。前日より少し遅めの時間だ。

スーパーマーケットは開いてた。そこで飲物や食べ物をたんまりと買いホテルに戻った。おそらくスーパーマーケットの営業は午前中と夕方だけなのだろう。

タバッキ(tabacchi)という小さなコンビニのような店もあるが、スーパーマーケットと同様、昼間は閉まっている様子だった。まだタバッキの方が店を開いている時間は長かったが、なんせ品揃えが貧弱で、さすがにスーパーマーケットには敵わない。

アルベロベッロでは、店が開いていたら「後で行こう!」なんて考えず、とりあえず必要なものは買っておいた方がいい。

 

移動型の露店に遭遇

アルベロベッロは田舎町とはいえ、そこそこ大きい町だ。アルベロベッロを歩いて気付くのは、町の規模の割にはお店の数が少ないという印象である。

食品や台所用品などはスーパーマーケットで揃えることができる。それでは服とかはどうするのであろう?素朴な疑問が湧いてきた。

バーリまで買いに出かけるのだろうか?それともアルベロベッロの郊外には、品ぞろえの豊富なスーパーマーケットやホームセンターなどがあるのだろうか?

 

服の露天商

その疑問を解決してくれる場面に遭遇した。

小雨がぱらつく日の朝、何やら街が騒がしい。

朝食後、しばらくその様子を見ていると、テント式の露店があちこちに出来上がっていた。ほとんどの露天商が服を扱っているようだ。

なるほど、このようなお店が巡回して来るのである。察するに、ミニ市場のようなものが定期的に開かれるのであろう。

そして、このような日は町が賑わうのだろう。

 

意外と繁盛していそうな服のマーケット

そんな露天商がホテルのすぐ近くにも1軒あったので覗いてみた。

女性用の服を売る店であった。4~5名の客が熱心に品定めをしており、なかなか賑わっている印象だった。

 

アルベロベッロに定期的に来る移動型の服の露店

移動型の服の露店

 

通勤・通学のラッシュが終わった時間にホテル周辺で人を見かけることはあまりなかったので、狭い空間で4~5名をいっぺんに見たら「人が多い」と感じてしまう。

ある意味、移動型のミニ市場は祭りのようなのかもしれない。

「不便なら不便なりにいろいろなサービスが生まれるものだ」と思ったアルベロベッロのミニ市場であった。

 

 

アルベロベッロについては、こちらの記事を参考に。

www.apriori-eye.com

 

フィレンツェの面白い道路標識は、日本人も関与する犯罪だった

イタリアのフィレンツェでは面白い道路標識を見かける。街を歩いていて、このような道路標識を見かけると、思わずにやりとしてしまう。

フィレンツェの面白い道路標識について調べたので、紹介してみたい。

 

 

実は犯罪だったフィレンツェの面白い道路標識

フィレンツェの面白い道路標識で、最も衝撃的、かつセンスを感じるのは、T字路を示すと思われる標識に描かれた「T」というやつ。

これを十字架に見立て、そこに磔(はりつけ)にされているキリストがデザインされたものだ。

 

フィレンツェの面白いT字路の標識

T字路の標識

 

最初は「さすがフィレンツェ。道路標識もおしゃれだね」と思っていたが、全部が全部面白い標識というわけではなく、普通のシンプルな標識の方がはるかに多い。そのため、その面白い標識はいたずらされたものではないかと疑った。

また、それらの面白い標識を近くで見ると、どうも後から描かれた箇所を確認できるものもあり、やはりいたずら書きの可能性は否定できなかったのだ。

 

 

フィレンツェの面白い「進入禁止」の標識

「進入禁止」の標識

 

しかし、違う場所で同じデザインの標識に遭遇すると、警察などの関連当局が道路を楽しくするために、主だった場所にユニークな道路標識を使用しているのではないかとも思えるのも事実である。

当局が意図的に設置したのか、それともいたずら書きなのか。その疑問を晴らすべく、いろいろと調べてみた。

 

ユニークな道路標識をデザインする芸術家クレ・アブラーム

いろいろ調べてみると、フィレンツェの面白い道路標識をデザインしたのは、フィレンツェ在住のフランス人、クレ・アブラーム(Clet Abraham)氏であることが分かった。

 

クレ・アブラーム - Wikipedia

 

クレは芸術家で、ストリートアートも手掛けている。ストリートアートというのは、建物や壁などに絵などを描くことである。彼はストリートアートの対象に道路標識を選んだのである。

つまり、フィレンツェの面白い標識は、当局が意図的に設置したものではなく、クレのストリートアートの作品である。実質的には彼が勝手に「落書き」あるいは「改ざん」した標識ということである。

クレがストリートアートの対象として道路標識を選んだ理由は、簡単に言えば「権威の象徴への反発と社会的なルールに対する皮肉」ということらしい。

クレの活動はフィレンツェだけではない。ロンドンやパリ、バルセロナ、ローマなどヨーロッパの主要都市はもちろんのこと、世界各国で行っており、Googleで検索すれば、彼がデザイン(いたずら)したロンドンの道路標識の写真が表示される。

 

クレ・アブラーム(Clet Abraham)がいたずらしたロンドンの道路標識の画像を検索した結果

クレがいたずらしたロンドンの道路標識

 

それではクレの「道路標識にいたずらをする」という行為は、法的にはどう扱われるのであろうか?フィレンツェでは何の問題もないのであろうか?

さすがにフィレンツェでも彼の行為は犯罪である。事実、クレは逮捕されて罰金を支払ったこともある。現在でもクレの犯行現場が押さえられれば逮捕されるといわれている。

「フィレンツェ市は、ユニークな道路標識が観光客に好評なため、彼を放置している」という話もあるが、犯罪は犯罪である。そのため、彼はゲリラ的に活動を行っている。

 

日本とも無縁ではなかったクレ・アブラーム氏

ヨーロッパの主要都市でゲリラ的に道路標識にいたずらをするクレであるが、実は日本とも縁があるのだ。

2014年末頃から京都や大阪で道路標識にシールを貼るという事件が起きているが、その犯人がクレである。

まずは産経WESTの記事から。

 

www.sankei.com

 

大阪や京都の市街地で昨年末以降、道路標識にハート形や人型のシールやステッカーが張られる被害が相次いで確認された事件で、現場周辺の防犯カメラに、自称イタリア在住のブランド品販売員、浦川真弥(まみ)容疑者(43)=道交法違反(信号機等の移転、損壊等)容疑で逮捕=が外国人風の男と協力して標識によじ登ってステッカーを張る様子が写っていたことが14日、分かった。

 

この記事では「外国人風の男」とある。

次にJcastの記事を見てみる。

 

www.j-cast.com

 

矢印の交通標識の上にデザイン化した魚の頭と骨が書かれたシールやピンクのハートのシールを貼りつけるいたずらが、昨年(2014年)暮れから新年にかけて大阪や京都で相次いだ。いったい誰が、何の目的でやっているのか。「モーニングバード!」が「自分がやった」というフランス人の自称アーティストのクレ・アブラーム氏(48)を直撃した。

 

この記事ではクレ・アブラームの名前が書かれている。

要約すれば「クレはフィレンツェ在住の日本人のガールフレンドがおり、そのガールフレンドと共に日本で道路標識にいたずらをした」ということである。

彼は日本でもゲリラ的芸術活動をしていたのである。

このクレのいたずらに日本の警察はどう対応するであろうか?おそらく、厳しく対応するであろう。

いたずらされた標識の近くで実際に事故が起きた場合、「道路標識が分かりにくかったために事故が起きた」と言い訳にされるとも限らないからである。

また、クレーマー気質の人が増加傾向にある日本では、いたずらされた道路標識を放置していることを理由に、警察などの当局が訴えられないとも限らないからだ。 

フィレンツェの面白い標識は犯罪とはいえ、フィレンツェ滞在中は結構楽しめるというのも事実である。 

下の動画は、クレ・アブラーム氏の「EXTERMITENT - CLET」というもので、どのように道路標識を変えるのかが撮影されている。

 

 

YouTubeには、上の動画以外にもクレ・アブラーム氏に関するものがアップロードされている。 

 

マテーラの魅力。サッシ(洞窟住居)とカルスト地形がおりなす絶景

イタリアのマテーラ(Matera)にはサッシ(Sassi)とよばれる世界遺産に登録されている洞窟住居群がある。

その眺めは絶景であり、特に朝夕のサッシに街の灯りがともっている時の風景は神秘的な感じさえする。日本人にとっては、まだメジャーな観光地ではないが、サッシを見にマテーラに行く価値はあると思う。

 

 

マテーラの行き方

バーリから鉄道で

マテーラへの行き方はイタリアの主な都市から列車でバーリ(Bari)まで行き、バーリからはローカル線のアップロ・ルカーネ鉄道(FAL)に乗るのが一般的である。

日本人にはなじみがないが、バーリは比較的大きな都市で、バジリカータ州やプーリア州へ列車で行く際の拠点となっている。

そのためバーリにはトレニタリア(Trenitalia)とアルベロベッロ方面に向かうスド・エスト(Sud-est)、そしてFALの3つの駅がある。トレニタリアの駅は大きいので迷うことはないが、FALとSud-estの駅は小さいので迷うこともある。

マテーラへ向かうFALは地下鉄ではないが、バーリでの切符売り場はトレニタリアのバーリ駅からすぐの建物の地下にある。

バーリからFALに乗り1時間半ほどでマテーラ中央駅に着く。中央駅といっても小さい駅である。

この駅からマテーラのサッシまでは歩いて15分も見ておけばいいだろう。ただし、サッシ内のホテルに宿泊する場合は、行きだけはタクシーを利用した方がいいかもしれない。サッシ内は道が複雑でホテルを見つけるのに苦労するからである。

 

洞窟住居で有名なイタリアのマテーラ中央駅

マテーラ中央駅

 

バーリ空港から直行バス

もし空路でバーリまで行くなら、空港からバスで直接マテーラへ行くこともできる。バーリ空港からマテーラへ向かうバスが1日5便運行されており、飛行機の到着時間とバスの出発時間が合うなら利用価値は大きい。

空港からマテーラまでの所要時間は1時間15分である。詳細は下記のウェブサイトを参照してほしい。

 

BUS (Pugliairbus) - Aeroporti di Puglia

 

マテーラの魅力

マテーラの魅力といえば洞窟住居のサッシであるが、川を挟んだサッシの真向かいのカルスト地形の姿も素晴らしい。

 

イタリアのバジリカータ州マテーラのカルスト地形

マテーラのカルスト地形

 

バジリカータ州からプーリア州にかけた地域は広大なカルスト地形を形成しており、特にマテーラの所々白い岩がむき出しになった風景はサッシに引けを取らない絶景である。

広範囲にわたるカルスト地形で、マテーラでは洞窟住居となり、アルベロベッロでは岩を切り取り、とんがり屋根のトゥルッリという形になったわけである。

 

イタリアバジリカータ州にある洞窟住居で有名なマテーラの風景

マテーラの風景

 

マテーラのサッシ側は、迷路のような道を散策するのが楽しい。散策の際は、あまり地図は役に立たないだろう。サッシ内は、気の向くままに歩くのが正解である。

マテーラにはサッシを利用した洞窟ホテルがある。もしホテルからサッシの風景を眺めたいのであれば、サッシ内のホテルよりはサッシから少し離れた所か、あるいはサッシの端にあるホテルがいいだろう。

眺めのいいホテルなら、ホテルに滞在するだけで観光となる。マテーラを訪れるなら眺めのいいホテルを選ぶことが重要だろう。

 

マテーラの洞窟ホテル、イルベルヴェデーレ

洞窟ホテルの1つにイルベルベェデーレ(Il Belvedere)がある。イルベルベェデーレにはテラスがあり、ここから見るサッシは絶景である。特に早朝の街の明かりが残っている風景と夕刻にだんだんと日が暮れる時が最高だ。

マテーラの洞窟ホテルの1つ、イルベルベェデーレを紹介してみたい。

 

大通りから1つ入った細い路地にあるホテル

マテーラ中央駅からGoogle mapを頼りにイルベルベェデーレに向かっても、このホテルは見つけにくいかもしれない。

それもそのはず、ホテルは大通り沿いにありそうだが、実は1つ奥に入った細い路地にあるからである。

イルベルベェデーレは、まだ分かりやすい場所にあるホテルである。これがサッシ内のホテルだと、大いに迷うに違いない。

 

イタリアのバジリカータ州マテーラにあるイルベルヴェデーレ(Il Belvedere)の入口

イルベルヴェデーレ(Il Belvedere)の入口

 

ホテルからサッシに向かう細い路地でホテルの案内板があるが、大通りではなく細い路地にあるので役には立たない。

 

路地にあったホテル「イルベルヴェデーレ(Il Belvedere)」の案内板

路地にあったホテルの案内板

 

ホテルのテラスからの絶景

イルベルベェデーレは、家族経営の小さいホテルだ。レセプションの若い男性もフレンドリーである。チェックインの手続きを済ませると、ホテルのスタッフが部屋へ案内してくれた。

途中、ホテルのテラスを通る時「あれがサッシだよ」と、彼は指差した。

 

イタリアのバジリカータ州マテーラにあるホテル、イルベルヴェデーレ(Il Belvedere)からの眺め

ホテルのテラスからの眺め

 

テラスからサッシを見た時、「このホテルにして良かった!」と心底思った。マテーラのホテルを選ぶ際かなりの時間をかけた。そして、「テラスからの眺めがいい」ということがイルベルヴェデーレを選んだ決め手になったからだ。

ホテルはサッシの端に位置し、幻想的なサッシが一望できる。事前に集めた情報に嘘はなかった。テラスから見るサッシの景色はまさに絶景だった。

また、ホテルからサッシが近いというのもいい点だ。

 

部屋は狭いが、秘密基地のような雰囲気

案内された部屋は中庭から階段を登った所にあった。岩の形状に合わせて作られたドアの形が素敵な感じだ。

正直、部屋は狭い。部屋からサッシを眺めることもできない。しかし、この洞窟っぽさが秘密基地のような感じですごくいいのだ。とにかく洞窟の壁が素晴らしい。 

 

イタリアのバジリカータ州マテーラにあるホテル、イルベルベェデーレのシングルルームと中庭

イルベルベェデーレのシングルルームと中庭

 

ベッドやデスク、冷蔵庫はかなり小さめである。備品にポットがあるが、これにはかなりお世話になった。家族経営の小さなホテルながら無料のwifiも使用できる。

バスルームは、シャワーのみでバスタブはない。バスルームも岩がむきだしである。イタリアのホテル全般に言えるかもしれないが、バスタブのあるホテルは少ない。

 

マテーラに宿泊して朝夕のサッシの姿を見るべき

マテーラの街はこじんまりとしており、歩いて観光できる。急ぎ足ならバーリなどの都市部から日帰り観光も可能だろう。

しかし、マテーラに1泊はすべきであると思う。そして、朝夕のサッシやカルスト地形を満喫すべきだろう。

イルベルベェデーレは、マテーラ宿泊の際にはおすすめしたいホテルである。何といっても、ホテルのテラスからサッシとカルスト地形が一望できるのが素晴らしいからだ。

 

Hotel in Matera: Hotel in the Sassi of Matera. Hotel Il Belvedere.

 

 

ヴァポレットでヴェネツィア本島周辺の島々を巡る

ヴェネツィアを訪れて時間的な余裕があるならば、ヴェネツィア本島の周辺の島にも足を運んでみたいものだ。

サン・マルコ広場やカナル・グランデも素晴らしいが、周辺の島々ではヴェネツィア本島とはまた違った雰囲気を楽しめることができる。

ヴァポレットの24時間チケットを利用すれば、こういった島もお得に回ることができる。人気があるヴェネツィアの離島はリド島(Lido de Venezia)、ジューデッカ島(Isola della Guidecca)、ムラーノ島(Murano)、ブラーノ島(Burano)などである。 

これらの島の内、特に人気のあるムラーノ島とブラーノ島を回るツアー、そして2つの島にトルチェッロ島(Torcello)を加えた3つ島を効率よく巡るツアーがある。これらの島を回る場合、ツアーに参加すべきかどうかを検討してみたい。

 

 

3島巡りはツアーで行くか?個人で行くか?

ヴェネツィア周辺の島で最も人気があるのが、カラフルな家が並ぶブラーノ島である。そして、ヴェネツィアングラスで有名なムラーノ島である。この2島に加え、トルチェッロ島の3島を巡るツアーがある。英語のツアーなら約20ユーロという手頃な価格で効率的に3つの島に行くことができる。

ただし、スケジュールを調べてみると全体で約4時間半のツアーだが、各島に30分ほどの滞在時間しかない。

トルチェッロ島は30分で十分かもしれないが、ブラーノ島とムラーノ島は30分の滞在では短いと思う。人それぞれ好みがあるかもしれないが、2つの島にそれぞれ少なくともプラス15分はほしいところだ。あくまでも最短滞在時間としてだ。

また、観光の間にカプチーノ、あるいはエスプレッソを飲めるくらいの余裕もほしい。昼食を取るならば、その時間も加えた滞在時間が必要である。

自分の体験からいえば、当初ムラーノ島はあまり興味がなかったが、行ってみると意外と好きになってしまい、1時間半くらいほど散策をしてしまった。ツアーだとこのような融通が利かないのが欠点である。

上記の点を考慮すると、ムラーノ島、ブラーノ島、トルチェッロ島の3島はツアーでなく、ヴァポレットを利用し個人で行くことをおすすめしたい。

ただし、ヴェネツィアで時間に余裕がないならばツアーを利用してもいいだろう。4時間半で3つの島を巡ることができるのは非常に効率的だからだ。

 

ヴェネツィアングラスの島、ムラーノ島

ムラーノ島はヴェネツィアングラスで有名な島である。ヴェネツィアングラスを売る店がいくつもあり、ウインドウショッピングが楽しい島だ。

また、ムラーノ島は落ち着いた街並みが続き、散策が楽しい島でもある。ヴェネツィア本島のような喧騒はなく、いい雰囲気を醸し出している。

ムラーノ島は、観光客が少ないヴェネツィアといった感じの島である。

 

ヴェネツィア本島周辺の島、ムラーノ島

ムラーノ島

 

ムラーノ島にはヴェネツィア本島行きのヴァポレットの乗り場がいくつかあるので、3つの島巡りの最後をムラーノ島にすると便利である。

 

カラフルな家が並ぶブラーノ島

ブラーノ島はカラフルな建物が並んでいることで有名な島だ。この島は霧が発生しやすい島で、視界が悪くても自分の家が分かるようにカラフルな家にしているということだ。

この島は観光客に大人気で、非常に混雑していることを覚悟しなければならない。カラフルな家が並ぶ区域の道はかなり混雑しており、写真を撮るのが難しい時もある。

本来は地元の人が慎ましく暮らしている島で、所々で生活感を感じられる島でもある。そのため歩くのがとても楽しい島だ。

 

ヴェネツィア本島周辺の島、カラフルなブラーノ島

カラフルなブラーノ島

 

ブラーノ島は観光客が多いため、ヴァポレット乗り場は非常に混み合う。ヴェネツィア方面行きのヴァポレットで椅子に座りたい場合は、早めに乗船の列に並んだ方がいいだろう。

 

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猫の生息地、トルチェッロ島

トルチェッロ島は、それほど見所は多くはない。しかし、のどかで人も少なく、とても落ち着く島である。教会の脇にあるベンチに座り、鳩に餌をやっていると時が経つのも忘れそうだ。

ブラーノ島でヴァポレットを乗り換えなくてはならないせいか、この島を訪れる観光客は少ない。この島を訪れるのは、3島巡りのツアー客と少数の個人旅行者のみである。そのため、ブラーノ島での混雑が嘘のような静けさである。

もっとも、この島を訪れる人が観光できるエリアは狭いので、大勢の観光客が押し寄せても、それはそれで困ることになる。

 

ヴェネツィア本島周辺の島、トルチェッロ島

トルチェッロ島

 

トルチェッロ島でヴァポレットを降り、運河沿いの細い道を歩いて行くと教会がある。この島の見所といえば、この教会ぐらいである。

途中「悪魔の橋(Ponte del Diavolo)」と呼ばれる橋があるが、なんてことはない、ただの小さな橋である。

こんな島であるが、ここには猫が住んでいる。その数およそ40匹から50匹で、結構な猫密集地である。話によれば、島の住民は全ての猫を把握しているらしい。

雨が降っていると猫たちは姿を見せないが、雨が止めば原っぱにたたずんでいたりする。原っぱにいる猫は警戒心が強いが、ヴェネツィア本島では、ほとんど猫を見かけないので嬉しくなってしまう。

 

ヴェネツィア本島周辺の猫が多い島、トルチェッロ島

猫が多いトルチェッロ島

 

トルチェッロ島は小さい島なので30分もいれば十分であろう。小さいけれど、ものすごくいい島である。

先に挙げたカラフルな家のブラーノ島と、ヴェネツィアングラスで有名なムラーノ島(Murano)と比較すると観光客が少ないトルチェッロ島ではあるが、ヴァポレットがブラーノ島との間を頻繁に運行されており、決して行くのが面倒な場所ではない。

ムラーノ島やブラーノ島だけではなく、是非トルチェッロ島まで足を延ばしてみてほしい。

 

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ヴェネツィアのカーニバルについては、この記事がおすすめ

www.apriori-eye.com

 

とんがり屋根のトゥルッリとアルベロベッロの魅力

アルベロベッロ(Alberobello)はイタリア南部のプーリア(Puglia)州にある小さな町である。

とんがり屋根のトゥルッリと呼ばれる家屋で有名な世界遺産の町だ。

厳密にはその家屋の単数形が「トゥルッロ(Turllo)」で、複数形が「トゥルッリ(Turlli)」だが、日本では単数・複数関係なくトゥルッリを用いる場合が多いので、ここでもトゥルッリとよぶことにする。

 

 

白川村と姉妹提携しているアルベロベッロ

アルベロベッロは、日本の白川郷のある白川村と姉妹提携を結んでいる町でもある。そのため、アルベロベッロの土産物屋では白川郷の提灯を見ることもできる。

 

アルベロベッロと姉妹提携をしている白川村の「白川郷」と書かれた提灯

白川郷の提灯

 

確かに、伝統的な家屋が立ち並んでいるところなどは、白川郷に似ていなくもない。それに、観光客が去れば静かな集落になる点もそっくりである。

「白川郷と姉妹提携している」というのは、ある意味アルベロベッロの一部の土産物屋の殺し文句でもある。日本人なら財布のひもが20%ほど緩くなるに違いない。

 

アルベロベッロの日本人観光客

現在のところ、アルベロベッロは日本人にとって、それほど人気の観光地ではない。しかし、最近はトゥルッリの観光を含むツアーもあり、観光地として徐々に名前も知れ渡ってきている。

アルベロベッロの街は、観光に要する時間は大して必要ない。トゥルッリの集落は2ヶ所あるが、メインとなる集落だけ見るならなら、せいぜい1時間も散策すれば十分である。その他の観光スポットを歩いて回っても、2時間から3時間もあれば満足できるだろう。

日本人はツアーで観光することが多く、個人でアルベロベッロを訪れるケースはまだ少ないようだ。

ツアーでアルベロベッロを観光する場合、街中から少し離れた駐車場にバスを止め、そこからトゥルッリの集落に歩いて行き、1時間から1時間半ほど観光をして帰って行くというものが多いようだ。

 

トゥルッリに宿泊することをおすすめする理由

アルベロベッロにはトゥルッリをホテルとしている宿泊施設がある。アルベロベッロに来たならば、是非トゥルッリタイプのホテルに泊まってみるべきだと思う。

 

アルベロベッロのとんがり屋根のトゥルッリ

アルベロベッロのトゥルッリ

 

急ぎ足で観光するなら、ツアーの団体客のように短い滞在でもいいだろう。しかし、たった数時間でアルベロベッロを去ってしまうのはもったいない。

短い時間でアルベロベッロから去るのではなく、是非アルベロベッロのトゥルッリに宿泊することをおすすめしたい。

トゥルッリに泊まってみるのも旅の良い思い出になるのではないかと思うからだ。 

トゥルッリのホテルに泊まることをおすすめする理由は次の通りだ。

 

トゥルッリに宿泊することが最大の観光である

アルベロベッロでは、何といってもトゥルッリのホテルに泊まること自体が最大の観光になる。とんがり帽のような変わった形の家に滞在できる機会もめったにないからだ。

ソファなどに座り、とんがり屋根を内側から眺めるのも楽しいものである。また、実際にトゥルッリの造りがどうなっているのかなどが分かり、興味深い滞在となることであろう。

トゥルッリを知るには、トゥルッリに泊まるのが一番である。

 

朝夕の散歩が楽しい

朝の透き通った空気の中で見るトゥルッリもいいものだ。また、夕日で赤くなったトゥルッリもきれいである。

これらはアルベロベッロに宿泊しないと味わうことができない。

また、アルベロベッロは猫が多い街で、散歩の時に多くの猫を見ることができる。トゥルッリの石の屋根を駆け抜ける猫などは、結構絵になるものだ。

 

散歩中に出会うアルベロベッロの猫たち

アルベロベッロの猫

 

仄かな街灯に照らされる夜の街が美しい

アルベロベッロは静かな田舎の町だ。夜、外に出て、街灯に照らされるトゥルッリを見るのもいいものである。

また街の明かりに照らされた市街にある教会周辺もとても美しい。

 

安くて美味しいレストランがある

アルベロベッロのレストランは、数は多くはないものの、落着いた雰囲気のお店が多い。しかも、値段は都市部のレストランと比較したらかなり安あがりである。

だからといって、決して味が落ちるということはない。アルベロベッロでは食事も安く楽しむことができるのである。

 

アルベロベッロ周辺の街も魅力的

トゥルッリはアルベロベッロだけにあるわけではない。トゥルッリはアルベロベッロ周辺にも数多く点在しており、アルベロベッロを拠点に周辺の観光をするのもおすすめである。

電車で隣の駅にあるロコロトンド(Locorotondo)も白い街で、散策も楽しい所だ。ロコロトンドの高台からもトゥルッリが点在しているのが見える。また、電車の窓から建築中のトゥルッリや、廃墟となったトゥルッリを見ることができるかもしれない。 

 

アルベロベッロ近郊の白い街、ロコロトンド

白い街のロコロトンド

 

また、もっと足を延ばすなら、電車の乗り換えが必要となるものの、レッチェ(Lecce)にも日帰りが可能だ。

レッチェは美しい建物が多い都市で、アルベロベッロまで来たからには、是非訪れたい場所である。

 

美しい建物が多いレッチェの街並み

美しい建物が多いレッチェ

 

トゥルッリのホテルを予約する際に注意したいこと

ホテルの予約サイトでトゥルッリのホテルを予約する際に注意すべきことが何点かある。

 

本当にトゥルッリタイプの宿泊施設か確認する

通常トゥルッリのホテルは一軒家になるが、一部のホテルにはトゥルッリ型の客室とトゥルッリ型ではない普通の客室を用意していることがある。普通の客室はシングルルームに多いようだ。 

ホテルの予約サイトで安いトゥルッリを見つけても早とちりしない方がいい。そのタイプの宿泊施設には何も表記されておらず、そのタイプ以外の宿泊施設には「Trulli」と表記されている場合、その安くてお得なトゥルッリだと思った客室は普通の部屋だと思った方がいい。

予約サイトにもタイプ別に詳細が書かれているので、予約をする前によく確認すべきだろう。

 

トゥルッリの集落からできるだけ近いホテルにする

トゥルッリタイプのホテルはトゥルッリの集落周辺だけにあるわけではない。アルベロベッロの市街地から遠く離れた郊外にもある。

郊外のホテルにも魅力的なトゥルッリタイプの宿泊施設があるが、レンタカーを利用するつもりがないならトゥルッリの集落に近いホテルの方が明らかに便利である。

トゥルッリの周辺に宿泊すれば、朝夕とトゥルッリを眺めながらの散歩がとても楽しい。

 

日曜日と祝日には電車は運行されない

アルベロベッロ駅を通る電車は日曜日と祝日は運行されない。休日は電車の代わりにバスが運行される。

電車を利用したい場合は、アルベロベッロに日曜日や祝日にチェックインするという予定は避けた方がいいだろう。また、同様にチェックアウトする日も日曜・祝日は避けた方がいい。

 

日曜日・祝日には電車が運行されないアルベロベッロ駅

アルベロベッロ駅

 

おすすめのトゥルッリ型のホテル、ティピコリゾート

ティピコリゾート(Tipico Resort)は、アルベロベッロ市街地にあるトゥルッリを利用したホテルである。トゥルッリがある集落の近くには、トゥルッリ型のホテルがいくつかあるが、その内の1つだ。 

ティピコリゾートは、トゥルッリ型のホテルの中では人気上位のホテルである。ここを拠点に周辺を観光するのもいいだろう。

それでも、1番思い出に残るのがトゥルッリに滞在したことになると思う。アルベロベッロでトゥルッリのホテルに宿泊するのは貴重な体験だからである。

そんなトゥルッリ型のホテル、ティピコリゾートを紹介してみたい。

 

一軒家に住んでいるようなトゥルッリ型ホテル

ティピコリゾートはレセプションと宿泊施設が離れており、ホテルのスタッフと顔を合わせるのはチェックインとチェックアウトの時だけである。そのため、滞在中はホテルのスタッフと顔を合わせることもなく、まるで自分の家のような感覚で滞在できる。 

ホテルのレセプションでチェックインを済ませると、女性のスタッフが宿泊するトゥルッリまで案内してくれる。パッと見ると普通の家のようだが、少し離れるとトゥルッリの屋根が見える。建物のドアがちょっとレトロな感じがして良い雰囲気だ。

 

アルベロベッロにあるトゥルッリ型のホテル、ティピコリゾート

ティピコリゾート

 

床にガラスの部分があり、地面がどうなっているのかを覗けるようになっていて興味深い。しかし、何といってもトゥルッリの大きな特徴の1つが天井だ。独特なトゥルッリの天井はいくら見ても見飽きることはない。 

 

アルベロベッロにあるトゥルッリ型のホテル、ティピコリゾートの天井

ティピコリゾートの天井

 

ティピコリゾートのトゥルッリは居間とベッドルームに分かれており、居間には小さな冷蔵庫と大きめなソファ、そして小さなデスクがある。大きなソファにふんぞり返り、トゥルッリの石でできた室内を眺めるのが心地よい。

また、wifiも無料で利用できる。

ベッドルームは居間よりは狭いが、ベッドは大きめだ。壁にかけられている絵画が良かった。それにテレビなどがある。ベッドルームにはバスタオルとフェイスタオルが用意されている。バスルームにはバスタブはなくシャワーのみであるが広くて使いやすい。

 

アルベロベッロにあるトゥルッリ型のホテル、ティピコリゾートの客室

ティピコリゾートの客室

 

朝食は少し歩いた提携レストランで

ティピコリゾートの朝食は、歩いて2~3分の提携しているレストランで取ることになる。料理の種類はイタリアの同規模のホテルと比較すると、そこそこ豊富である。

朝食のついでにトゥルッリの集落を散歩するのもおすすめである。朝のアルベロベッロは気持ちが良いものである。

 

アルベロベッロにあるトゥルッリ型のホテル、ティピコリゾートの宿泊客に朝食を提供するレストラン

朝食を提供するレストラン

 

また泊まりたくなるトゥルッリ

このティピコリゾートに宿泊したなら、機会があればまた泊まってみたくなるだろう。アルベロベッロが静かな街ということもあるが、とても落ち着いて過ごしやすいホテルである。

このトゥルッリのホテル、ティピコリゾートは、皆さんにもおすすめできるホテルである。アルベロベッロに行った際は、是非利用してみてほしい。

 

Typical Resort in Alberobello

 

 

アルベロベッロでの注意点は、こちらの記事を参考に。

www.apriori-eye.com

 

魅力的なプーリア州とバジリカータ州

以上、アルベロベッロのトゥルッリに宿泊すべき理由と予約の際の注意点、トゥルッリ型のホテル「ティピコリゾート」を紹介した。アルベロベッロ観光の参考になれば幸いである。 

アルベロベッロのあるプーリア州やマテーラ(Matera)のあるバジリカータ州などの南部イタリアは非常に魅力的な所である。イタリアの有名都市だけではなく、プーリア州やバジリカータ州の田舎町もぜひ楽しんでみてほしい。

 

南イタリア・プーリアへの旅―青い空と白い迷宮を訪ねて (SHOTOR TRAVEL)

南イタリア・プーリアへの旅―青い空と白い迷宮を訪ねて (SHOTOR TRAVEL)

 

 

 

真冬の幻想。イタリアのコスプレ祭り、ヴェネツィアのカーニバル

イタリアが好きな人はもちろんのこと、そうでない人もヴェネツィアのカーニバルの写真を見たことがある人は多いのではないだろうか。魅惑的な仮面と独特な衣装で仮装した人々がヴェネツィアの街を歩く姿は印象的な光景である。

宗教的な背景を除けば、ヴェネツィアのカーニバルはコスプレのイベントに近い。センスのいい仮装者の周りにはカメラを持った人々が群がり、コスプレイヤーにとっては至福の時かもしれない。

ヴェネツィアのカーニバルが通常のコスプレのイベントと大きく異なる点は、仮装者が若い人だけではないことだ。年齢が高い方も変身を楽しんでいるのである。中にはものすごく気合の入ったおばあちゃんもいる。

このようなヨーロッパのコスプレ祭り、ヴェネツィアのカーニバルの楽しみ方と注意する点などを紹介してみたい。

 

 

カーニバルの中心はサン・マルコ広場とその周辺

ヴェネツィアのカーニバルの中心はサン・マルコ広場である。カーニバルの期間中、ここで様々なイベントが行われる。カーニバル期間中に行われるイベントのスケジュールは、下記のウェブサイトで確認できる(英語)。

 

Home - Carnevale di Venezia 2019 - sito ufficiale

 

しかし、イベントは雨やアクア・アルタ(後述する)で中止になったり、延期になったりする場合もある。カーニバルでメインとなるイベントがあるが、これらのイベントをどうしても見たいという人以外は、イベントのスケジュールはあまり気にしない方がいい。

カーニバルが目的の観光客は、とりあえずサン・マルコ広場に集まる。ここには仮装した人達が大勢いて、気軽に撮影に応じてくれる。サン・マルコ広場がカーニバルの中心ではあるが、ここに留まっていてはいけない。

サン・マルコ広場に常駐のコスプレイヤーもいるが、仮装した人達はヴェネチアの様々な場所にいる。それ程人通りの多くない橋の上で、センスのいい仮装者を見つけたりすると結構嬉しいものだ。

おすすめは、サン・マルコ広場から細い路地を散策しながらも、定期的にサン・マルコ広場に戻ってみることである。新たな仮装者を見つけることができるであろう。

 

カーニバルにはいつ行くべきか?

ヴェネツィアのカーニバルは、3週間弱にわたって開催される。かなり長期間のお祭りであるので、旅行のプランは立てやすい。カーニバルの期間中、自分のスケジュールに合う日に行けばよいだけ。

カーニバルでは、水上パレード(ゴンドラで運河をパレードする)など、いくつかの大きなイベントがある。どうしても見たいイベントがある場合は、事前にいつ行われるかを調べ、イベントがある日にヴェネツィアに滞在できるような日程を決めればよい。

ただし、週末に行く場合は非常に混雑することを覚悟しなければならない。

ヴェネツィアはヨーロッパの各都市から飛行機で1~2時間で行けるので、週末はヨーロッパ各地から観光客がどっと押し寄せる。中には仮装したまま飛行機に乗る人もいるくらい気軽にヴェネツィアにやって来る。

下の写真はカーニバル期間中の土曜日に撮影したもので、サン・マルコ広場のすぐ隣にあるサン・マルコ小広場の様子である。撮影した時間は約午後5時30分くらいだ。

  

ヴェネツィアのカーニバルの時期は週末のサン・マルコ広場周辺は非常に人混みが多くなる

週末のサン・マルコ広場周辺

 

パッと見る限り、「アジアの喧騒」なんて言葉が頭に浮かんできてしまう程の混雑である。それでもサン・マルコ広場やサン・マルコ小広場はまだいい。空間的に広いので、一応は人は流れて行くからだ。

大変なのはサン・マルコ広場からリアルト橋など他の場所へ移動する時である。ヴェネツィアは細い路地が多いので、歩くのに一苦労である。特に橋周辺では、なかなか前に進むことができない。

カーニバルの期間中、サン・マルコ広場からヴェネツィアを散策しながらホテルに帰ろうとした日があったが、混雑のため途中で歩くのを諦めた。そして、近くのステーションからヴァポレットに乗ってホテルに帰ったものである。

週末は混雑の激しいカーニバルではあるが、さすがに平日はここまで混雑はしない。もちろん人が多い方がカーニバルは盛り上がる。混雑を覚悟で週末にするか、それとも混雑は避けて平日にするかはお好み次第である。

 

カーニバルの時期にヴェネツィアに訪れる際に注意したい点

ホテルの予約について

カーニバルの時期には、できるだけ早くホテルの予約をした方がいい。この時期、ヴェネツィアのホテルは値上がりするが、早めの予約に予約すれば比較的安価なプランでホテルを予約できる。

「もっと待てば、安くなるかもしれない」と思っても、カーニバルが近づけば近づくほど、確実に宿泊費は高くなる。もちろん、時には掘り出し物のホテルが出てくるので、とりあえずはキャンセル無料のプランで予約するのもいい。

カーニバルを1日だけ楽しみたいという場合は、ヴェネツィアの島部(潟)ではなく、「メストレ」と呼ばれる本土にあるホテルに宿泊するのもいいと思う。メストレにあるホテルは、島部にあるホテルと比較すると、かなりリーズナブルである。

また、周辺の諸都市からの日帰り旅行も可能である。フィレンツェやミラノからなら、特急で片道3時間もかからないので、カーニバルを楽しむには十分であろう。

 

雨対策

カーニバルが行われる頃のヴェネツィアは、雨が降りやすい時期だ。大雨が続くということはないものの、小雨がじとじとと降ることが多い。

また、晴れ間が見えても数時間後には雨になることもしばしばである。

ということで、ヴェネツィアのカーニバルには雨具が必須だ。傘はもちろんだが、ポンチョか雨合羽を用意しておいた方がいいだろう。ヴェネツィアの細い路地では傘が邪魔になることも多いからである。

 

ヴェネツィアのカーニバルの時期の雨が降るサン・マルコ広場

雨のサン・マルコ広場

 

アクア・アルタ対策

注意を払わなければならないのはアクア・アルタだ。アクア・アルタとは、海面の上昇によって陸地部分に海水が浸水すること、要は洪水のようなものである。

カーニバルの時期はアクア・アルタが起こりやすい。アクア・アルタによってサン・マルコ広場に水溜りができることがある。水溜りといっても避けて通れる小さなものではない。広場のかなりの部分に海水が浸水するのである。

ヴェネツィア滞在中、1度遭遇したが、深い所では15cm以上は水が溜まっており、とても歩ける状態ではなかった。

このような日には、サン・マルコ広場周辺の土産屋で靴の上から履くことができる簡易のレインシューズを売るのだが、これが非常に高い。すぐ壊れそうな作りなのに10ユーロもするのである。実際、1日で破れてしまった。

しかし、この簡易レインシューズがなければ、ヴァポレットでサン・マルコ広場に着いてから広場を通り抜けることができないのだから背に腹は代えられぬということで買わざるを得ないのだ。ちなみに、サン・マルコ広場から路地に入った土産屋では7ユーロで売っていた。

レインシューズがない場合、下の写真のようにしてサン・マルコ広場を通り抜けなければならないので、ちょっと悲惨である。 鉄柵を利用して奥から手前まで移動しているのである。

 

ヴェネツィアのカーニバルの時期に水浸しのサン・マルコ広場を渡る人々

水浸しのサン・マルコ広場を渡る人々

 

サン・マルコ広場でしょぼい簡易型レインシューズを買う羽目にならないためにも、日本を発つ前に、あらかじめレインシューズを用意しておいた方がいいだろう。

レインシューズといっても、魚河岸で働く人が履くような典型的な長靴ではなく、履いた際に上の部分を締めることができるタイプのものがおすすめである。雨が降った場合、雨の侵入を塞いでくれるからである。

今ではコンパクトにたためるレインシューズも販売されているので、ヴェネツィアのカーニバルに行くと決めたら購入しておくべきである。

また、上記「雨対策」でも書いたように、この時期のヴェネツィアの天候は不安定で、雨が降ったりやんだりすることが多い。朝起きて外を見ると快晴でも、朝食後は曇ってしまい、その数時間後に雨が降ったりする。常に雨が降ることを想定して準備をしておいた方がいいので、レインシューズがあれば便利である。

また、ヴェネツィアの道は石畳が多く、石と石の間に水が溜まりやすい。そのため、雨が降った後、長時間歩くと水が靴に浸み込んでしまう場合もある。こんな時にもレインシューズは重宝する。

 

カメラを持つ人へ

上述のように、カーニバルの時期のヴェネツィアは天気が不安定で、雨が多い。このような時にカメラを使用すると、どんなに注意していてもレンズに水滴が付いてしまいがちである。

カメラを携行する際に、簡易のレンズクリーナーを持って行くべきではあるが、レンズクリーナーではレンズに付いた水滴を拭くことができない。このような場合に備えてポケットティッシュを持って行くといいだろう。軽く押し当てて水滴を取るだけなら、レンズを傷つけることもない。

 

ヴェネツィアカーニバルの人々

カーニバルで人気のある仮装者は、仮面や衣装がとても独創的だ。このような仮装者にはカメラを持った観光客が群がる。

しかし、最も観光客に興味を惹かれる仮装者は、仮面や衣装だけではなく、例えば手の仕草やポーズの取り方などが非常に魅力的で、幻想的な雰囲気を醸し出している。仮面を被っているため顔で表情を作れないので、手や体の動きなどで表情を表現しなければならないのだろう。

これができる仮装者は、本当に周りに独特の空気を作り、ずっと見ていても飽きないものである。

 

ヴェネツィアのカーニバルで使用される仮面

カーニバルで使用される仮面

 

ヴェネツィアのカーニバルには様々な仮装者がいる。

 

ヴェネツィアのカーニバルの仮装者。独特の仮面が特徴である

カーニバルの仮装者

 

冒頭にも書いた通り、若い人だけではなく気合の入ったおばあちゃんもいるのだ。また、衣装に相当にお金が欠けているのではないかと思われる仮装者もいる。

 

おばあちゃんも参加するヴェネツィアのカーニバル

おばあちゃんも参加するカーニバル

 

魅力的な仮装をしている人々は、この他にもたくさんいて、とても楽しいカーニバルである。

YouTubeでもカーニバルを様子を撮影した映像を見ることができるので参考に。

 

 

基本的に仮装をしている人の写真を撮ってもチップなど必要ない。しかし数は少ないが、一緒に写真を撮ってチップを要求する者もいる。これは商売としての仮装なので、要注意である。

 

閑静な一角にあるホテル カ・ズスト・ベネチア

ヴェネツィアのホテルは、全般的に宿泊費が少々高めである。ホテルの数は多いので選択肢は豊富なのだが、リーズナブルなお値段のホテルを見つけても、場所が悪かったり、部屋が驚くほど狭かったりする。

頭を悩ませるヴェネツィアのホテル選びだが、ヴェネツィアは世界有数の人気のある観光地である。ある程度はお金がかかるものと割り切った方がいい。

特にカーニバルの期間中は驚くほど宿泊料金が跳ね上がる。サン・マルコ広場近くのホテルだと狭い部屋が20,000円前後になることもあるのだ。

カーニバルの中心で便利だからという理由でサン・マルコ広場周辺のホテルにこだわる必要はない。ヴァポレットを利用すればサン・マルコ広場へ行くのも不便とはいえないからである。

いろいろとヴェネツィアのホテルを調べている内に見つけたホテルが「カ・ズスト・ベネチア(Hotel Ca Zusto Venezia)」である。このおしゃれなプチホテル、カ・ズスト・ベネチアを紹介したいと思う。

 

便利な立地。ヴァポレットのステーションからすぐ

ヴァポレット(Vaporetto)とは、車の出入りができないヴェネツィアでの主要交通機関となる水上バスである。カ・ズスト・ベネチアは、1番のヴァポレットを利用し、ローマ広場からは2つ目、サンタ・ルチア駅前からは次のステーションとなる「Riva de Biasio」の近くにあるホテルである。

この手のプチホテルは分かりにくい場所にあるものだが、このホテルにたどり着くのは簡単である。

Riva de Biasioのステーションの前の道を左の方に歩くと行き止まりになるので、そこを右に曲がる。その道をちょっと歩けば右側にホテルがある。Riva de Biasioからは徒歩2分程の距離で、観光の際、ヴァポレットを利用するのに非常に便利な立地だ。

 

ヴェネツィアのRiva de Biasioステーション

Riva de Biasioステーション

 

ホテルの入口は煉瓦が所々に見え、古さと同時に歴史を感じる造りとなっている。 ヴァポレットのステーションから近くにあるが、Riva de Basioは乗降客の少ないステーションだ。そのため、ホテルの周辺はとても静かで人通りも少ない。

また、5分程歩けばスーパーマーケットのCoopがあり、飲食物を買いたい時に便利である。

 

ヴェネツィアにあるホテル カ・ズスト・ベネチアの入口

ホテル カ・ズスト・ベネチアの入口

 

外観とは異なり、ホテルの内部はカラフルでおしゃれな感じ

 ホテル カ・ズスト・ベネチアは外観こそ古さを感じるものの、中に入ると現代的でおしゃれな感じのプチホテルである。

 

レセプション

レセプションは、それほど広くはないが、混み合うことはない。ここでヴァポレットの運航図が載っているヴェネツィアの地図がもらえるので、ぜひ手に入れておこう。頻繁にヴァポレットを利用する場合、結構重宝する。また、オペラや劇などを含むいろいろなパンフレットが用意されているので、興味があるならばレセプションの人に相談してみるのもいいだろう。

 

ヴェネツィアにあるホテル カ・ズスト・ベネチアのレセプション

ホテル カ・ズスト・ベネチアのレセプション

 

カ・ズスト・ベネチアのシングルルーム

このホテルの室内は、部屋によってデザインが異なるらしい。部屋に入った瞬間派手な印象を持ったが、慣れてくるとカラフルさが新鮮に感じる。また清潔感があるのがいい。

ベッドは可もなく不可もなくだが、大きさはに関してはやや小さ目かもしれない。 部屋には必要なものは一通りそろっている。デスクの下には冷蔵庫があり、ミニバーとなっている。奥にスーツケースを置くのにちょうどいいスペースがある。

バスルームはイタリアのホテルの標準よりは広めで使いやすい。トイレの周りのスペースも十分だ。狭いトイレは使いにくくて困る。バスタブはなくシャワーのみである。シャワールームはカーテンではなくガラス戸で仕切るタイプなので、バスルームが水浸しになる心配もない。

 

ヴェネツィアにあるホテル カ・ズスト・ベネチアの客室

ホテル カ・ズスト・ベネチアの客室

 

嬉しい充実した朝食

カ・ズスト・ベネチアの朝食はかなり充実している。ヨーロッパの中級以下のホテルではホットミールが付かないのが普通だが、ここではベーコンとスクランブルエッグが用意されている。暖かいものを食べると「食べたっ!」という気がするので嬉しい。

ハムは2種類用意されている。チーズもおいしい。この他にクロワッサン数種類、トースト、ジュースやフルーツもある。 カ・ズスト・ベネチアは、それ程大きなホテルではないが、この規模のホテルにしては満足のいく朝食をとることができるであろう。

 

ヴェネツィアにあるホテル カ・ズスト・ベネチアの充実した朝食

ホテル カ・ズスト・ベネチアの充実した朝食

 

カ・ズスト・ベネチア、唯一の欠点

カ・ズスト・ベネチアは、かなり気に入ったホテルだが、1つだけ欠点がある。それは、一部の部屋以外はwifiが使えないことである。基本的にwifiを利用できるのは1階(日本でいう2階)のみである。グランドフロアや2階に宿泊する場合wifiは利用できない。

wifiを使う場合は朝食に使用される部屋に行くことになる。この部屋は朝食時以外は宿泊者が自由にくつろげるようになっており、ここでwifiを使うのだ。夜、スマホで翌日の天気などを調べたい時に行くと、必ず誰かしら居たものだ。

部屋でwifiが使えないとはいえ、ホテルのスタッフもフレンドリーで、観光にも便利なホテルである。ヴェネツィアでは、かなりリーズナブルなホテルだ。またヴェネツィアに行く機会があれば、このホテルを利用したいと思う。

 

 

ヴェネツィアの魅力

1度は見たいヴェネツィアのカーニバルであるが、ヴェネツィアの魅力はカーニバルだけではない。ヴァポレットに乗り、運河沿いの歴史を感じる建物を見ているだけでも素晴らしい体験になる。

 

ヴェネツィアの素晴らしいカナルグランデの風景

ヴェネツィアのカナルグランデ

 

スペインで1つの場所しか行けないならトレドに行けと言われるが、イタリアの場合、トレドに相当するのがヴェネツィアだろう。ヴェネツィアは、イタリアの他の都市とはどこか違った空気を感じるのである。 

イタリアに多少なりとも興味があるのなら、1度はヴェネツィアに行ってみることをおすすめする。

また、ヴェネツィア本島周辺の島については、下記の記事を参考に。

 

www.apriori-eye.com